文部科学省が自民党国会議員の指摘を受け前川喜平の授業内容の報告を名古屋市教育委員会に求めた問題で、関与した池田佳隆が2018年3月22日、国会内で報道陣に「法令に準拠した授業だったのか、地元に懸念があれば国に届けるのは大切な仕事で、その信念に従って問い合わせた」と説明し、質問の事前添削については「感想を求められたので2点述べた」と語った。この問題で池田佳隆が公に発言するのは初めて。
問題発覚後、取材に応じず、2018年3月20日と2018年3月22日の党文部科学部会も欠席した池田佳隆は、衆院本会議後、報道陣約30人に囲まれ「この数日、連絡がつきづらかったことを大変申し訳なく思っている」と切り出した。一連の事実関係については「林芳正と赤池誠章が話した通り」とだけ述べた。
池田佳隆は一方的に発言すると2分足らずで「以上であります」と打ち切り、「質問に答えて」と呼びかける報道陣を振り切り玄関に止めた車に乗り込んだ。
2018年3月22日の衆院本会議終了後、池田佳隆が報道陣に述べた内容は次の通り。
それではコメントを述べさせていただきたいと思います。地元・名古屋の衆院議員、池田佳隆でございます。まずもって、この数日、なかなか連絡がつきづらかったことにつきましては、大変申し訳なく思っているところでございます。
今回、問題となりました授業が、果たして法令に準拠した授業であったのかどうか、地元の皆様方からのご懸念があれば、その大切なお声を国にしっかりとお届けすること、地元の皆様方の大きなお力で今こうして国会議員を務めさせていただいている私にとりましては、当然、大切な仕事であると常々考えてまいりました。今回、その信念に従ってお問い合わせをさせていただいた次第であります。この一連の経緯につきましては林芳正、そして赤池誠章がお話しされた通りでございます。
また文科省から名古屋市教育委員会へ送付された質問状についてでありますが、感想を求められましたので、2点感想を述べさせていただきました。それが全てであります。以上であります。
文部科学省への事前照会を巡って取材に応じた自民党の池田佳隆が記者団の質問を受けなかったことについて、名古屋市の河村たかしは2018年3月22日、報道陣の取材に「堂々と意見を言わず逃げ隠れするのは、(名古屋市教育委員会に対する質問の修正は省の主体的判断とする)文科相の見解が本当のことじゃないからでしょう」と述べた。
その上で「(池田佳隆の)言っていることが本当かうそか分からん。何もやましいことがないなら参考人に呼んでほしいと自分から手を挙げ、国会の場で堂々と話さないかん」と改めて真相究明を求めた。