カスとは、なんらかの取るに足らない物事を示す名詞、あるいは罵倒の意味を持つ接尾語である。
基本的に口語(こうご:日常のコミュニケーションに用いられる言葉遣い)の体言締め(たいげんしめ:名詞+~だで構成される述語)、もしくは命令形の語句に接続される形で使う。また省略語としてはksと表記されることが多い。
接尾語としては広く普及しているが、コミュニケーションに多用するのは非推奨という変わった特性を持つ。これは後述のカス症候群と併せて説明する。
カス症候群(カスケード:kascade)とはネットワークパラノイアの症例の一つ。感染するとウェブサイトやメールなどの文章で語尾にカスを定期的につけてしまう症状を発症する。いったん発症してしまうと、周囲に悪感情をもたらし、どのような文章を書いても荒らしやアンチ扱いをうけ説得力が消失してしまうため、早期の治療が必要であるが、いまだ根治にいたる療法は発見されていない。
なぜ彼らが語尾に「カス」という語を頻出させるようになったのかという、特定の感染源も明らかになっておらず、学説上の仮説はいくつか存在するものの、いずれも通説とは言い難い。
学業やデスクワークで消しゴムを使用するたびにカスが出るが、それの飛沫を自然呼吸で過度に吸引した場合に、脳内にカス場(フォーカス)を形成し文章に悪影響を及ぼす、という説。
てんぷらのかす(天かす)をうどんやそば、お茶漬けに入れて摂り過ぎると、中毒症状となり、かすのことしか考えられなくなるため、文章にカスが頻出する、という説。同様に酒かすやおから(大豆のかす)の過剰摂取が原因だとする説も。
シリアの首都はダマスカスであるが、この都市の歴史は非常に古く、ここから遠く東方の地日本まで移住したダマスカス人の末裔が、遥かに遠き祖先たちの故郷の名前を想い、語尾にカスを自然とつけてしまう「先祖がえり」をおこしている、とする説。
カスの語尾の連呼は、古代ローマの知識人『ググレカス』の信奉者による布教活動だとする説。しかし、ググレカス自身の存在が後世の創作ではないかとする識者もおり、また布教活動としてはまったく詳細が明確でないため、信憑性にかける。
カス症候群同様、語尾にボケを定期的につける症状もあり、こちらは痴呆症とよばれ、やはり治療法や感染源は特定されていない。なお、物事を忘れたり思考力が低下するなどの症状はイメージや人権保護の観点から、痴呆ではなく認知症と改称されたため、そちらと混同される心配はなくなったと言える。