税金ドロボーが出没だ。あろうことか予算案の審議中に行方をくらまし、職務放棄の議員がいる。自民党“魔の3回生”の池田佳隆(51)だ。
前川喜平が名古屋市立中で行った授業に対する文科省の録音・提出などの要請について、毎日新聞が2018年3月18日に文教族の自民党衆院議員の関与をスッパ抜いた。その“犯人”こそが池田なのだ。
2018年3月19日までの2日間、池田の国会事務所や地元・名古屋市の事務所、本人の携帯電話に再三問い合わせたが、音信不通状態。国会事務所に訪ねてみると、扉には<事務所にお越しいただき、誠にありがとうございます。あいにく不在にしております>(写真)との張り紙が。電気はついておらず、郵便受けには2018年3月17日以降の新聞がたまっていた。
2018年3月19日の参院予算委で、文科省の高橋道和は「(要請は)文科省の判断」と強弁したのに、なぜか池田は毎日のスクープ以後、雲隠れだ。
「池田は政権に善かれと思って“裏切り者”の前川喜平をくさしたのでしょうが、裏目に出た。政務三役である文科大臣政務官になりたいようで、安倍晋三官邸にアピールする狙いも感じ取れますが、逆に、自民の重鎮から大目玉をくらったとか。雲隠れは、事実上の謹慎処分かもしれません」(永田町関係者)
2006年に日本青年会議所の会頭を務めた池田は、自身のプロフィルで「人生を変えたのは当時の安倍晋三と会頭時に出会い」と語っている。文科省への働きかけは、安倍晋三へのアピールだとしても不思議じゃない。名古屋市内の関係者はこう明かす。
「2018年3月17日の午前中に名古屋市内の会合に出席してから、行方が分からなくなったようです。今は、都内のホテルに滞在していると聞きました。文科省が前川喜平の一件で市の教育委員会に問い合わせたメールの文面を『手ぬるい』と、書き換えたというウワサも出ています」
文面で「出会い系バーの利用」に言及された前川喜平は2018年3月18日に<個別の学校の授業内容に対する国の直接的な介入は極めて異例><教育基本法が禁じている「不当な支配」に当たる可能性が高い>――などとコメントを発表した。教育現場に行政が介入すること自体が異常なのに、一与党議員が自分の売り込みのために仕向けたのなら、ますます異常だ。
2018年3月20日には、自民党の文部科学部会長・赤池誠章(56)の関与も明らかになった。やましいことがなければ、池田は早いところ表に出てきたらどうか。