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団地妻

団地妻(だんちづま)とは、1970年代に流行した店舗型非認可風俗である。

概要

団地妻は所謂「ちょんの間」に近い営業形態の性風俗で、第二次世界大戦の戦災復興で乱立した大型団地の一室を流用して営業している。1970年代の高度経済成長期には、都市的な若者のロールモデルとして「上京し就職後は団地に住み、結婚して家族が増えてから郊外ニュータウンに一戸建てを持つ」というものが一般的であり、また「共稼ぎ=夫の給料が安い」というイメージがあったため専業主婦率がかなり高かった。故に昼間の団地には若い専業主婦が集まっており、そこに性的イメージを膨らませる男性が多かったとされている。そこを逆手に取り、「団地妻を訪ねて関係を持つ」という謂わばバーチャル不倫をサービス化したのが団地妻という風俗なのである。

設定

団地妻は上記の通り非認可であり、公然と営業することは出来ない。あくまで「暇を持て余した若奥様が、からかい半分で(=客)を誘惑した」という設定になっている。実際に当時は家事の機械化が進み主婦の仕事が格段に楽になり、また高度経済成長期のサラリーマンは家庭を省みず遮二無二働くことを美学としていたため、主婦は性欲と暇をもて余すのが常だったのである。

客側は不動産のセールスマンや酒屋の御用聞き、またクリーニング屋などに扮して団地妻の待つ部屋へ赴き、隙を突いて押し倒すなりして強引に関係を持つ。基本的には「本番のみ」で、射精したら金だけ置いてそのまま逃げるようにイソイソと立ち去るのが通常のコースであり後戯やシャワーなどは行わない。要するにちょんの間と同じであり、非認可なのも同じ理由になっている。

また性欲と暇を持て余すという設定から、痴女的なアイコンとして創作題材になることも多い。この場合は上のような「客に襲われる」系だけではなく近所の若者や子供を手練手管で引きずり込んで翻弄する、セックスジャンキーに近いキャラクター造作が為される場合が殆どになっている。

脚注

関連項目


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