欲望とは、欲しいと望むこと。
人間に限らずあらゆる知的生命体が持っているものが欲望である。
欲望とは生物が活動するためのエネルギーである。腹が減ったと感じれば食欲を満たすために食事をするし、買いたいものがあれば金を払い経済を動かす。そもそも人間は赤ちゃんの頃から何かを欲しいと思ったら泣き出す生物であり、とりわけ人間と欲望は切っても切れない関係にあるといえるだろう。
似たような言葉に「欲求」がある。欲望と欲求の違いは正直よく分からない。「腹減った」「眠い」みたいに感じるものが「欲求」であり、「金儲けたい」「目立ちたい」と考えることが欲望であるとも言われている。たぶんこの違いを明確に説明しようとするとちょっとした論文が一つできるレベル。
欲とは大まかに「生理的欲求」「心理的欲求」に分かれる。 生理的欲求とは欲求の起因が身体の状態にあるもの。人間の三大欲求と言われる「食欲」「性欲」「睡眠欲」などがこれにあたる。欲というか「これをしないと死んじゃう」というものを本能で察知し、身体へ欲求を与えるものである。
一方心理的欲求は欲求の起因が心理・社会的環境にあるものを言う。金欲、物欲、自己顕示欲などが該当する。高度な文明・社会を築いた人間ならではの欲求であるが、防衛本能や支配欲求など、野生の動物などにもあてはまる箇所も多い。
欲望・欲求は状況に応じて満たされたりされなかったりする。この項目では欲望・欲求がどのように満たされるのかをまとめた。
まず「腹が減った」「眠い」「ムラムラしてきた」「あれを買いたい」「あそこに行きたい」「荒らしたい」という欲求が発生する。ここでスムーズに欲求をかなえられればそれで良い(よくない場合もある)が、中には当然すんなりいかない場合もある。欲望を満たすために「葛藤」が発生する。葛藤とは大まかに
の三種類に分かれ、葛藤した末に各々の社会的事情や財布の中身とも相談して欲望を満たす。しかしどうしても欲望を満たせなくなると「欲求不満」の状態となる。
欲求不満が発生した時に「この気持ちをどうすればよいか」と考えたことがある人もいるのではないだろうか。そういう考え方を「適応機制」と言う。適応機制を行う事で大体の欲求を解消できるが、中には傍迷惑な解消方法もあるので、欲望に身を任せずよく考えましょう。
「あれが買いたいけどお金がないからバイトしよう」と合理的な手段を構築して欲求を満たす方法。ある意味では最も健全である。
「彼女欲しいけど三次元じゃできないからラブプラスやるぜ!」という代替手段を用いて欲求を解消する方法。 「彼女欲しいけどその気持ちを部活にぶつけるぜ!」などの欲求を別の方面にぶつける事は昇華と言う。
「あのゲーム買えなかったけどきっとつまらないやつだったから買わなくてよかった」と欲望を満たせなかった理由を正当化させて欲求を解消する方法。
他にも「あのモデルのようになりたいから同じ服を着よう」という同一化、「(本当は自分が相手を嫌っているのに)あの人は僕を嫌っているに違いない!」と自分の中の認めがたい葛藤を他に転嫁する投射などがある。
欲求不満があまりにも強くなりすぎて思考が退行してしまう方法。
またあまりにも強い苦痛を「これは快感なんだ」とMに目覚める事を逆転と言う。
「イライラするんだよ…」と言いながら暴力を加えたり「○○はクソ」と悪口を言い放ったり他社他者を攻撃することで欲求を解消する方法。当たり前だがこれらは犯罪であるため推奨できない。