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牛丼(ぎゅうどん)とは、牛肉とタマネギ等を甘たれで煮込んで暖かいご飯の上にかけた丼料理である。日本ならではのぶっかけ料理。
和食版ファーストフードの代表格であり、洋食のハンバーガーとともにファーストフードの双璧を成す存在である。
牛肉とタマネギはしょうゆベースのタレに煮込み、それ以外のダシや隠し味は各家庭などで異なる。
日本で牛丼といえば牛丼チェーン店というほど牛丼チェーン店が人気である。特に『吉野家』が“牛丼がとても美味しい店”として100年以上君臨している。
とはいえ、後で誕生した店である『松屋』や『なか卯』、『すき家』、『牛丼太郎』なども人気を博しており、どれが一番美味しい牛丼屋かわからないし、一番を決めることはナンセンスだ。ちなみに、高級焼肉の最大手『叙々宛』には“極上牛丼”というものがあり、高級タマゴをかけて食べると、これもまた絶品だという。
特殊オーダー†
牛丼チェーンには店内に明示されていない特殊な隠しメニューがある。下記の7種類は吉野家のマニュアルに存在したと言われている。ねぎだく・ねぎ抜きは吉野家では2007年にサービスを終了している。
- つゆだく - 牛丼のつゆを多めに入れてもらうサービス。すでに1950年代には存在したという。「つゆだくだく」「だくだく」「だくだくだく」「だくだくだくだく……」などというとさらに多めにしてくれる店もある。1990年代に華原朋美がTVでつゆだくで注文してると発言してかなり有名になった。
- つゆ抜き(つゆ切り) - つゆを少なめにしてもらうサービス。キン肉マンはこれが好きだとII世で発言している。
- ねぎだく(肉抜き) - 玉ねぎを多めに入れてもらうサービス。
- ねぎ抜き(肉だく) - 玉ねぎを少なめにしてもらうサービス。
- かるいの - ご飯を少なめにしてもらうサービス。
- あたまの大盛り - ご飯を少なめにし、上にのせる肉のみを大盛にしてもらうサービス。
- あたまの特盛り - ご飯を少なめにし、上にのせる肉のみを特盛にしてもらうサービス。
明治時代から存在する吉野家築地店には伝統的にさらなる特殊な注文方法があるが、他の店では通用しない。
- つゆだくだく・つゆちょいだく・つゆちょいぬき・完全つゆ抜き
- ねぎだくだく・ねぎちょいだく・ねぎちょいぬき・ねぎだけ
- やわねぎ(柔らかい良く煮込んであるねぎ)・かたねぎ(あまり煮込まれていない硬いねぎ)
- 半シャリ(ご飯半分)・極かる(ご飯少量)・極々かる(ご飯極少量)
- あつしろ(炊き上がり直後の蒸らし中のご飯)・つめしろ(冷たいご飯)
- トロだく(脂身が多い肉)・トロぬき(鍋底の方の肉・脂身が無し)
- 玉子の「黄身だけ」
- 味噌汁・けんちん汁の「お湯割り(お湯を足す)」
- お新香の「芯だけ(白菜の芯の部分のみ)」
牛丼屋一覧†
チェーン店†
- 吉野家 - 1899年(明治32年)創業の第一人者。BSE問題などの影響ですき屋に抜かれ国内2位に。
- 松屋 - 1968年(昭和43年)に牛めし店出店。都心部を得意とする「牛めし屋」。すき屋に抜かれ3位に。定食の割合が多く、味噌汁を無料で提供しているのも特徴。
- すき家 - 1982年(昭和57年)創業。郊外型を中心としていたが、規模を拡大し2008年9月以降は1位に。トッピングの種類が多く、また昔から豚汁を提供しているのが特徴。
- なか卯 - 1974年(昭和49年)に牛丼店出店。元はうどん屋である。現在はすき家を経営するゼンショーの子会社。2010年に従来の牛丼をやめ和風牛丼に転換したが、2014年2月に牛すき丼に転換した(2015年3月に和風牛丼に再転換)。
- どんぶり太郎 - 閉店した「牛丼太郎」のうち数店舗がそのまま営業を続けている。
- どん亭 - 都内の店は消滅したが神奈川と沖縄に数店舗現存する。
- たつや - 都内に数店舗現存する。カツ丼も特徴的。
- 牛丼専門店 げんき家 - 2012年に九段下店が閉店したため都内の店は消滅したが、沖縄に数店舗現存する模様。生卵を「げんき」と呼ぶのが特徴。平日はとん汁も無料サービスしていた。
- いち家 - 青森県のなか卯チェーンが独立したもの。2009年(平成21年)になか卯は青森に再進出している。
- 立食処 どん亭 - 上記の店とは無関係な立ち食いそば屋。都内と埼玉県に現存する。そばについて特筆するものは無いが、「焼肉ライス」という、いわゆる焼肉丼を提供している。
- 東京チカラめし - 2011年(平成23年)に開店した新興の店。他と異なり「焼き牛丼」を提供している。
その他†
- 牛丼専門サンボ - 東京・秋葉原にある老舗の名物牛丼店。
- 三品食堂 - 東京・早稲田大学の南門近くにある老舗牛めし店。とんかつと組み合わせた「カツ牛めし」が人気。
- 牛八 - 東京・大井町にあるカレー店だが、牛丼も提供している。かつての牛友チェーンの1店舗。
- 東京牛丼 牛の力 - 東京・上野駅前にある若干高級な牛丼店。かつてのアッシュ・ドゥの1店舗。
- 牛野家 - タイにある吉野家そっくりな牛丼店。
かつて牛丼を提供していた店†
- 養老乃瀧 - 居酒屋としての営業が難しい昼間に牛丼を提供していた。1980年代には「養老牛丼」として吉野家と並んで人気があった。
- 三光亭 - 東京チカラめしを経営している三光マーケティングフーズは元々定食屋であり、牛丼屋だった時期もあった。現在も居酒屋のメニューとして牛皿を提供しているところがある。
- はなまるうどん - かつて牛丼を提供していた。
- まいどおおきに食堂 - かつて牛丼を提供していた。
現存しない店†
- 牛めし げんき - 老舗だが新橋駅の再開発に伴い2010年(平成22年)に閉店した。
- 牛友チェーン - 牛丼チェーンと言うよりはカレーチェーンだった。全店舗消滅するも「牛八」が現存している。
- 牛丼・カツどんの殿堂 どんどん - 2009年頃まで新宿と川崎に存在した。現在は「情熱のすためし どんどん」としてブランド名は受け継がれているが、牛丼は提供されてない。
- アッシュ・ドゥ - 松屋のチェーンから離脱した店で都内に数店舗存在した?上野店は「東京牛丼 牛の力」となった。
- 吉田家 - はなわのヒット曲「佐賀県」のネタだったが2005年(平成17年)に本当に開店。しかし翌年には閉店した。
- 焼き牛丼屋 - ペッパーフードサービスが2008年に1号店を出店したが、数年で全店撤退。
- 牛丼屋さかい - 焼肉屋のさかいが2008年に1号店を出店したが、数年で全店撤退。
- 牛丼太郎 - 都内に数店舗生き残っていたが2012年に全て閉店。昔から低価格路線で庶民の味方と呼ばれていた。「どんぶり太郎」として一部の店のみ営業を続けている。
- 神戸らんぷ亭 - 1993年(平成5年)創業。2015年に全店舗が閉店。その後、銀座店のみ「銀座らんぷ亭」として営業を再開したが、牛丼の代わりにすためし・生姜焼き丼を販売している。
関連項目†
- 豚丼
- キン肉マン
- 華原朋美
- 吉野家コピペ
- 形式不明武装多脚砲台
- 丼物の一覧
- 料理の一覧
- イルカイ・ギュンドガン