高二病(こうにびょう、2nd Grade of high-school Psychological illness)とは高校生の青少年が罹患する人格障害・精神疾患の一種で、中二病を過剰に嫌悪する事を特徴とする。WHO国際疾病分類においては「青少年における自尊心の肥大化と社会的軋轢による情緒障害」F801(F072-F4545)の一種(F91)に分類される。
旧来の学説では同分類群に含まれる中二病(F90)の回復期に見られるとされていたが、現在では症状悪化による発展型であると結論されている。その為、経過観察を誤った診断により適切な治療が継続されず、極めて問題のある障害を抱えたままに成長する場合があり、注意が必要とされている。
元々は中二病患者が適切な社会経験と知識を得た事で自己に対する客観性を部分的に取り戻し、これによって自我・自尊心の肥大化が抑制された状態にあると考えられていた。中二病患者への攻撃はこうした正常な状態に戻った患者が過去の過ちを取り戻そうと感じることで発生する問題であると考えられていた。従って大多数の心理学者・精神科医はこうした高二病の症状を中二病の回復期と判断し、肯定的に捉えてきた。しかし近年の学説では高二病患者は中二病患者が持つ精神構造の問題を解消しておらず、むしろ一層に複雑な精神障害に発展しているとするのが一般的である。
そもそも中二病患者が持つ問題点は「青年期に肥大化した自我と自尊心から他者との違いを模索したり、他者より高い地位を目指そうとする」が「未熟さから結果として周囲からは滑稽な背伸びにしか見えず」、「社会経験の欠如によって客観的に周囲の評価を理解できずに恥をかき続ける」という点にある。この点から言えば高二病は確かに理想と現実との違いをある程度は理解し、自己の実力も多少は把握している。また周囲の評価に敏感となっており、だからこそ客観的に中二病の背伸びを指摘して嘲笑する行動に出るのである。
しかしそれまで中二病に比べて研究が遅れていた高二病に関する臨床データが集まる内、高二病患者にも中二病患者が抱える「肥大化した自尊心と自我」が確認できたとの報告が発表され始めた。「俺TUEEEEE」したいという欲求(自尊心)、「あなたとは違うんです」という対抗心(自我)は依然として温存されており、つまるところ中二病に対する攻撃は同じ欲求を満たす為の新しい手段に過ぎないのである。
中二病患者に対する社会的な治療は、患者に対して主に3種類の変化を促しうると考えられる。分類はDSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、精神障害診断)による。
第2例と第3例が主に高二病患者に分類される症状を持つが、これはそれぞれ異なった理由を持つ。
第2例の場合、社会的な経験を得たことで自身の未熟さに気付き激しい自我の動揺を抱えている。彼らは受け入れるには大きすぎるツケを避ける為、新しく得た知識と経験を駆使してかつて自分が経験した地点にいる中二病患者を攻撃して自尊心を満足させようとする。自己よりも下の存在がいる限り、詭弁的ではあるが彼らの抱える問題意識は棚上げされるからである。しかしこうした症例に含まれる患者は情緒不安定な場合が多いため周囲から再び奇異の目で見られやすく、それに敏感な反応を示す事で益々激しい攻撃を行うなど傍目から見て患者と判断し易い。
第3例の場合、事態はより困難である。彼らは自己の肥大した強烈な自尊心と自我を維持しながらも、新しい知識と経験から何を選べば周囲からの評価を得やすいかを敏感に察知できるようになっている。流行には躊躇わず(むしろ節操無く)乗って大いに自己表現の場として利用し、無理している中二病や王道を好む小二病を小馬鹿にして(状況によっては中年の趣向者を「感性が古い」「ダサい」「いい年して熱くなるなよ」「硬派気取りwww」と馬鹿にする場合もあり)、存分に自尊心を満たす。そして人気が去れば掌を真っ先に返して批判の先陣を切り(例:「あー、俺がそれ真っ先に飽きたわー」)、その流行物の信者を見下し、また自分を周囲の批判者より高みに置こうとする。中二病に対する攻撃も要するに自分より拙い方法で自尊心を満たそうとしているのが丸分かり(経験者だから)なので、生易しい目で見るフリをして嘲笑する、論って馬鹿にするなどの行動で自尊心を満たすサンドバックにしているだけである。
また自己表現の方法が一見してそつが無い内容に見えるが、限られた知識や経験で遣り繰りしている事には何ら変わりない場合が殆どである。使う単語や話題が複雑化しただけで、結局は中身の無いハッタリになっていることに違いがないのである。
素人とは違うにわかともさらに違う本物をアピールする玄人気取りの第二段階「中二病に対する中二病」としてマニア・オタク層との親和性が高いことが注目されており、現在のオタク内での最大勢力の一つとも推測されている。因みにこれを極めた人間を評論家と言う。
例えば以下の事をするのが高二病と断定できる。
→中二病は「自分は特別な存在」という自己同一性の確立から始まるのに対し、高二病はその「特別」が揺らぎ始め、自分をさらに別の「さらに特別」な位置に置こうとしている状態である。
全て私に当てはまる症状ではないか!?おお、つまり私は高二病なのだ。いい年こいて高二病だなんて可哀想な私。童貞のせいで図らずも「17歳教」に強制入信したのか、どうにかして高校2年生と言っても通る少年の様な体つきと顔立ちと肌年齢をしているから今の所は問題ない。い・ま・の・と・こ・ろ・は・ね。
でももし突然歳を取り始めても高二病のままだったらどうしよう。ああ、もうお先真っ暗だ。お父様お母様さようなら先立つ不孝をお許しください。