NAVERまとめとは、LINE株式会社が提供しているキュレーションサービス(まとめサービス)である。
2009年7月1日にサービス開始。公式によると、NAVERまとめは「インターネット上で見つけた、あらゆる情報を、自由に組み合わせ、ひとつのページにまとめて、保存、紹介できるサービス」とされている。
記事の作成にはNAVERアカウントの登録が必要。リンク、画像、動画、テキスト、Twitterのツイートなど、様々な形式を組み合わせて自由に記事を作成することができる。インセンティブ制度を採用しており、記事のアクセス数に応じてユーザーが広告収入を得られるシステムとなっている。またSEOに非常に強く、グーグル検索の上位に常に引っかかる。
あらゆる人が記事を作成し、そのほとんどが他のウェブページからの引用などで構成されているため、著作権侵害や無断転載などの問題は常に指摘されている。また内容の信憑性も不確かなものが多く存在するため、正しい情報を取捨選択するリテラシーが必要である。
写真や文章など自身が著作権をもっているものを無断転載された場合、発信者情報開示申請書をLINE社に提出することで編集を行った投稿者の情報を開示させることができる。
プロフォトグラファー有賀正博のブログ記事「NAVERまとめに無断転載を抗議したら、衝撃的な回答が来た」によると
の手順で送るとの事。2016年末まではここまでやっても面倒な対応をしたくない気持ちを隠さない東証一部上場企業らしからぬ対応をLINE社はとっていたが、2016年末よりキュレーションサイト運営元としての悪評を考慮したのか、悪質投稿者の情報開示を行う方針に転換したとの事。
自身の権利が侵害されている事をNAVERまとめで発見した場合は、動いた方が良くなっているといえる。
NAVERまとめの規約では、著作権違反等の悪質行為により損害賠償が発生した場合、その支払いを行うのは投稿者となっている。つまりLINE社はあなたを守らなくても良い規約になっているという事を悪質行為を行った投稿者は認識しているだろうか。
前述のプロフォトグラファー有賀正博氏は、ブログ記事「NAVERまとめのライターに無断転載の損害賠償を支払っていただいた件 」の通り、LINE社に自身の著作権を侵害した投稿者の情報を開示させ(メールアドレスやプロバイダIP)、投稿者に対して賠償を請求し実際に支払わせる事に成功している。
前記の通り、この様に賠償請求された場合、規約通りLINE社は全ての責任を投稿者に押し付けてくる。情報開示請求に応えるようになったのも、規約により自分達は守られている為とも言える。
悪質行為を容易に可能にするツールを公開・利用させておいて何事かと思う投稿者もいるかもしれないが、そもそも規約でそうなったのを了承した上で利用しているはずである。ネットにあるものは全て無償と思っていたら痛い目をみるかもしれない事を肝に命じておくと良いだろう。