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tsundere ツンデレ†
ツンデレ(冷甘、突照)は、突くとデレっとするもの。現実世界において異性に相手にされないヲタク向けに造られた、現実世界において存在し難いキャラクター設定。いわゆる一つの「萌え」要素。性格設定として作りやすいだけでなく、主人公とヒロインの両方をこの性格設定にすると恋愛成就を長引かせることで作品の延命ができ、続編(延長戦)・完結編(ロスタイム消化)も期待できるという戦略上の美味しさから、現在では供給過剰傾向にある。
ツンデレも知らないの!?
あんたなんかに教えてあげるわけないでしょ!
あたしだって忙しいんだからねっ!
……………………………………き、聞かないの…?
(ツンドラとの関係は起源を参照のこと)
なお、最近は更に細かいカテゴライズが有る模様。刮目して次回を待て!
べっ、別にアンタのために概要教えたいわけじゃないんだからねっ!†
仲良くしたいのに、相手に弱みを見せたくない、人の視線が恥ずかしい、立場の問題といった何等かの障害がある為、素直に出来ずに「ツンツン」。しかし、2人っきりになる、周りの視線を気にしなくなる等の障害がなくなれば「デレデレ」という行動指針が基本形。この系統は「ツンツン」の部分で「勘違いしないでよね」等と特徴的なことを言ったり、素っ気ない、または見下した態度を取ったり、意地悪をしたりすることが多く、「デレデレ」の部分で、素直になったり、しおらしくなったりする。但し、中にはツンデレとヤンデレ(例:普段は「ツンツン」だが、好きな人の前では「ヤンデレ」等)を併せ持つ、所謂ツンヤンなキャラクターも少なくない。
また、とある人間を認知した始め頃は親しくなく「ツンツン」、親しくなってきたら「デレデレ」というようなタイプや、相手が他の異性を親しくしていると、激しく責め立てる反面、相手に指摘されると、「別に焼餅なんか妬いてないわよ」と否定するタイプも存在する。「それって普通の人じゃね?」等と侮ってはならない。全ての人間に当てはまるとは限らないのだから。
だが、現実世界ではツンデレの意味や魅力を知らない人が多く、仮に知っていても「交際・結婚したら、かなり苦労しそう」「実際にいたら、鬱陶しい」「意地悪は良くない」「(デレても)腹に一物抱えていそう」等の理由で、一般ウケは悪い。また、実際に意中の人にアプローチをする際は、「ツン」と「デレ」のバランスに気を付けなければならないのはもちろん、相手が鈍感、警戒心が強い、疑い深い、ドS、ツンデレを嫌う場合は、逆効果となりがち。その為、実際にツンデレが意中の人を落とすことは、相手がドMかツンデレの内面を理解してくれる人でない限り、非常に困難であると言える。その他、ツンデレは恋愛・結婚以外の対人関係でも支障をきたすこともある。だが、このタイプは(愛情や人格を疑われる事はあるが)間違っても、本気で人を虐めたり罵ったり弄んだり利用したりといった不誠実な扱いは絶対にしない。というか、そんなことをする奴は、ツンデレじゃない!
また、周囲からは本心が見えにくい状態にある為、先述の通り意中の人に嫌われるだけではなく、本当に嫌いな人(特に、相手が自意識過剰またはナルシストの場合)からは「この子が俺に冷たいのはツンデレだから」と勘違いされ、付きまとわれる事もあるので要注意。
あっ、アンタが起源を教えてくれって言うから仕方なく…、そう、仕方なくよっ!
あっ、アンタが起源を教えてくれって言うから仕方なく…、そう、仕方なくよっ!†
ツンデレは、5世紀頃にアジアの北部で、白人系遊牧民が圧倒的な戦力を持つモンゴル系騎馬民族と戦うために創始した兵法「ツウデレ」を創始とする。日本では意訳により「突照法」と表記されることも多い。
その極意は、硬軟取り混ぜた戦略を臨機応変に行うことにあった。ある時は死に物狂いで戦ったかと思うと、次の日にはにこやかな顔で和睦を勧めてくるなど、現在で言う高等心理戦術であった。
彼らの見事な戦いに感服したモンゴル人はその後、モンゴル帝国を築いた時に、都会のすました感じのくせに仲が良くなると態度が軟化し、人前で平気で腕を組んでくる女性のことを「都腕麗(つうでれい)」 と呼ぶようになった。
なお、彼らの住まう季節によって寒い氷原や温かい平原に変わる地が、ツンドラと呼ばれるのはもちろんこの名残である。
日本では奈良時代、日本海を渡り入冦してきた粛慎(後の女真、満州族)により、彼らの戦法として伝わった。戦国時代、上杉謙信は幼少時にこの突照法を知り、古臭いと馬鹿にされていた突照法を軍事、外交両面に最大限に応用し、戦国最強とも称される騎馬軍団を統率し「軍神」と讃えられ、また「義将」として後々まで崇拝されるようになった。その極め付けが風車状に部隊を配置し陣を回転させることで先陣部隊を絶えず休息充分の控え部隊と交代させていく「車懸の陣」であり、彼の存在があってこそ今日の日本人のツンデレ萌えの素地は育れたと言っても過言ではない。
民明書房刊「偉大なるかな真の亜細亜」第2章及び第5章より抜粋
ただヒマだったから研究について教えてあげるんだから、勘違いしないでよねっ!†
ツンデレを初めて学術的に研究したのはフロイトであると言われている。彼の防衛機制論の中に反動形成と呼ばれる行動があるが、それがツンデレと非常によく似た行動である。反動形成とは平たく言えば、「好きな人にフラれてとても傷ついているけど、それを認めてしまうのは精神的に耐えられない。だから、人前では『あ、あんな奴、全然好きじゃないんだからっ!』と心にもないことを言ってしまう」という具合に、思っていることと反対の行動をとって精神的安定を図ろうとする行動のことである。ね、まさにツンデレでしょ。
その後、20世紀後半になってツンデレ研究の中心は日本に移り、後述のようなツンデレのタイプ分類も行われるようになった。現在でもオタクなどを中心に盛んに盛んに研究が行われており、心理学の一分野を形成している。
へっ、変なこと聞くなっ!何もお前と古典作品が、一緒になるわけじゃないんだぞっ!†
- 古代
- イソップ寓話(紀元前6世紀ごろ誕生)には、葡萄を食べる事が出来ずに「べ、別に、あんなすっぱい葡萄なんて食べたくないんだからっ!」と強がるキツネ(もちろんメス)が登場する。これが文学における世界最古のツンデレである。
- 日本においては、元祖引きこもりでもある天照大神の他、竹取物語に登場するかぐや姫が知られている。どちらもツンデレとするにはいささか度を超した要求をしているのが特徴的。
- 作者が分かっているものでは源氏物語が元祖エロゲの名にふさわしくツンデレの宝庫である。
- 近代
- 19世紀ドイツの文豪ゲーテが著した「ファウスト」第一部の「街頭」という章において、主人公であるファウストとかいうオッサンが少女マルガリーテをナンパするが、「素っ気なく撥ねつけ」られてしまう。しかし、ファウストはマルガリーテのツンツンぶりを『素っ気なく己を撥ねつけたが、それがまた堪らないほどによかった。』といい、マルガリーテはファウストのことを『ほんとうに男らしい方だったわ』という。ここで、本当は好意を持っているくせにツンツンしてしまう(つまりツンデレの)マルガリーテと、それを「堪らないほどによかった」と感じるファウストという、ツンデレ少女とその少女に惚れるオッサンという構図が見て取れる。
- ね?19世紀のドイツの文豪もツンデレが好きだったってことがわかるでしょ?
インターネットで見るツンデレを、いっぱい教えてあげたんだから、感謝しなさいよねっ!†
- 匿名掲示板
- 某匿名性大型インターネット掲示板にはツンデレの亜種であるアンチと呼ばれる人種が生息していることが知られている。主に彼らはアニメや漫画といったヲタクカルチャーを語る板を根城にしているようだ。彼らはある特定の作品のことを異常に憎悪し、作品の誹謗中傷工作を行い、時には板を飛び越えてAmazonでアンチレビュー工作などを遂行する。しかしその一方で、その作品への思い入れが異常に強く、アニメならば当然最終回まで見続ける、漫画なら週刊誌で真っ先にチェックする、などの信者顔負けの行動を行っている。彼らの主張は以下である。
- 何よ、この糞アニメ!こ、こんな糞アニメぜんぜん面白くないんだからね!たまたまテレビつけたらやってただけなんだから、変な勘違いしないでよね!!!
- …とまあ、流石にここまでくると病気以外の何物でもない。
べっ、別にツンデレのタイプを教えるわけじゃないんだからねっ! そう、仕方なくよっ!†
以下にツンデレのタイプを分類してみる。ここでは便宜的にツンデレの対象相手となる人物を主人公と称しておくが、これに限らない例は数多く存在する。また、ツンデレの定義が多様化・細分化し続ける昨今、その範疇はもはや女性キャラに限定されるものではないので、解析と研究の結果、十分にツンデレとして見なせるものは男性キャラも紹介する。
- (女)王様型
- またの名を『私は高貴な生まれなのよ型』。貴族等、自身の出生や身分に絶対の自信と誇りを持つタイプ。高慢かつ我侭で、主人公を「下僕」「奴隷」等と蔑んでこき使い、酷いと無理難題を課したり脅したり暴力を奮ったりするが、これは「この人なら自分の我侭を聞き入れ、叶えてくれる」という信頼の証や、「自分の我侭を聞き入れて欲しい」という本人なりの甘えの表れである。また、強かに見えて主人公への依存心が非常に強く、ヤンデレを兼ねる事もある。普段は高貴に振る舞うが、世間知らずで時折ドジな面を見せる事がある。一般人にも判りやすいタイプ故か、右のようにツンデレの代表例として挙げられる事が多い。
- 天才出生型
- またの名を『私は天才よ型』。(女)王様型と似ているが、こちらは才能・実力が抜群で、本人もそれに自覚的だが、プライドが極めて高く、主人公に対して素直になれない捻くれたタイプ。具体的には主人公を「凡人」「無能」等と罵り見下す傾向があるが、これは照れ隠しであり、扱いも基本的に(女)王様型と一緒。天才であるが故に、周囲から尊敬・羨望の対象となる事が多い反面、妬まれたり、恐れられたりして他人と馴染めない人も少なくない。また、他人の趣味を「無益」「無駄」等と手厳しく批評する一方で、本人の方が傍目には人に言えないような変な趣味に没頭する傾向もある。スポ魂モノとのマッチングの良さから、主人公と同性の場合はライバル型と複合パターンも少なくない。
- 主人公嫌悪型
- 別名:『あんたなんか大嫌い』型。当初は、誤解を含め何らかの理由で主人公の事を嫌っていたが、ある出来事を機にないしは物語が進むにつれ、次第に惹かれていくタイプ。惹かれた後は素直な愛情表現を示す傾向の人と、それでも天邪鬼な態度を取ってしまう傾向の人に分かれる。ギャグ漫画等ではどつき漫才になることも多く、主人公とは喧嘩友達といった事例も存在する。これらの特徴から、(女)王様型に並ぶ分かりやすいツンデレの典型例とも言われている。
- 規則維持型
- 又の名を『規則は絶対よ!型』。規則を守ることを第一とするタイプ。生真面目で責任感が強く成績も優秀で、よく「委員長」「会長」「優等生」等と言われる。その為、眼鏡と言うこのタイプの典型的萌え要素を装備する者が少なくない。その真面目さから、自身の恋愛感情とルールや倫理の板挟みで苦悩して、ヤンデレに転化する事もある。主人公をダメなヤツと見なしている(ツン)が、見直したりついつい頼みごとを聞いてしまったり(デレ)するのが王道パターン。
- 友人維持型
- 又の名を『こ、恋人じゃないよ型』。長い間、その人と付き添っていたので、友人感覚でしか付き合えなくなったタイプ。幼馴染や腐れ縁者など、主人公との付き合いが長い人に多く見られる。幼い頃からずっと想いを寄せているか、ひょんな事から急に気になり出す場合に分かれる。また、真面目なタイプが多い事から、規律維持型と複合したり、ヤンデレ化したりする事が多い。主人公との関係について尋ねられると、「あ、あいつはただの幼馴染よ!!」と切り返すのは、もはや黄金パターンである。
- 対人恐怖/嫌悪型
- またの名を『一人にして…型』。当初は他人と関わる事に恐怖・嫌悪していたが、主人公やヒロイン、仲間からの積極的な干渉で、次第に心を開いていくタイプ。具体的には、人見知りが激しい、孤高な一匹狼、いじめ等のトラウマが元で人間不信になる等様々。男女共に多く、天才出生型やライバル型との複合が多く見受けられる。
- 孤独嫌悪型
- またの名を「一人にしないで…」型。対人嫌悪型とは逆に、孤独でいることに対して恐怖を感じているタイプ。普段は強気な態度を取っているが、根は非常に繊細で敏感なため、自他の言動を必要以上に気にかけて人知れず悩んでしまう。なお、根っからの甘えん坊などは、「ツン」がない為、該当しない。他の型と重なる事が多い。
- ライバル型
- またの名を『お前を倒すのは俺だ!型』。スポ魂やバトルものの少年漫画には不可欠な、主人公の好敵手となるタイプで、他のタイプと比べ男性比率が高いのが最大の特徴。「ツンデレ」という言葉が生まれる遥か以前からの長い歴史を持ち、その起源は源氏物語の頭中将にまで遡る。主人公と切磋琢磨し、時に反目しながらも、ピンチの時には颯爽と現れて助けてくれるナイスガイであるが、強敵に対する噛ませ犬の役を回されることも少なくない。このタイプを象徴する台詞こそが「勘違いするな。別にお前を助けに来た訳じゃない」である。
- 好意送信型
- またの名を『「私の想いに気付いて…」型』。主人公があまりにも鈍感過ぎて、自分の好意に全く気付いてくれず、悩むタイプ。素直に愛情表現する事を恥ずかしく思う人と主人公の前ではつい意地を張ってしまう人に分かれる。ただ、前者はツンデレの印象とは大きく異なるため、判断が難しい。サブヒロインがこのタイプである場合、正ヒロインより人気が出る事がある。
- 小悪魔型
- またの名を『貴方をいぢめたくなっちゃう型』。主人公に気があるような素振りを見せたかと思いきや急に冷たくなる等、思わせぶりな態度・言動で主人公を翻弄するタイプ。現実世界でも、小学生男子の8割はこのタイプであり、少女漫画のヒロインに絡むショタキャラとして設定しやすいが、女性キャラも多い。主人公を弄ったり、おちょくったり、からかったり、悪戯をしたり、セクハラをしたりして楽しむ節があるが、これは本人なりの愛情表現やコミュニケーションであり、主人公への想いは意外と真剣で、少なくとも悪気は無い。また、素直になれず、つい意地悪をしてしまう人も含まれる。但し、いくら悪気が無くても、やり過ぎや単にいぢめることを楽しんでいるだけという場合は、「いじめ」と見なされ、該当しない。尚、あくまでも「いぢめ」である。「いじめ」はカッコ悪い。
- 異性恐怖症型
- またの名を『異性なんて、大嫌い!型』。異性との交流の乏しさ、いじめや失恋等のトラウマなどが原因で、異性を苦手・嫌悪するタイプ。異性との接触や交流を嫌い、嫌悪感や攻撃的な態度を露わにすることがあるが、主人公と出会って次第に惹かれる反面、愛情と恐怖心の板挟みに悩む事もある。また、異性嫌いにも関わらず、身内など特定の異性とは平気だったり、場合によっては好意を持ったりする人もいる。尚、異性の前だと緊張で顔を赤らめたり、オドオドとした態度を取ったりするのは、「ツン」が無い為、該当しない。
- 俺様・男勝り型
- 気が強く自己中心的かつ短気なタイプ。具体的には、やんちゃ・お転婆から傲岸不遜、凶暴なキャラまで幅広い反面、親分肌で正義感が強い。また、幽霊や爬虫類、ゴキブリが苦手、寂しがり屋、恋愛には奥手など時に繊細さ(印象的な弱点属性)を見せる。ヘタレや弱虫、反抗的な人を嫌うが、このタイプが登場する作品の殆どの主人公がこれに当てはまる為、主人公嫌悪型と重なる事も多い。一見男勝りでがさつな性格でありながらデレデレした一面も持つことから、『ガサデレ』と呼ぶこともある。
- 亭主関白・鬼嫁型
- ツンデレが主人公の恋人・婚約者・配偶者である場合に呼ばれる。主人公を尻に敷いて、こき使うタイプだが、相手への想いと信頼は強い。二次元より寧ろ三次元や現実世界に多く見られるのが特徴。但し、時々ツンデレではなく、マジで相手をゴミ・奴隷等のようにしか思ってない例も存在するので要注意。 また、ツンデレ側の心境についてはさだまさしの関白宣言を参照のこと。こんなにツンデレがはっきり出た歌も珍しい。
- 不良生徒型
- 『不良に見られるが実は善良』あるいは『性悪だが根は善良型』といったタイプがいる。周囲から非難・反発される事も多いが、根は善良なタイプ。「不良」と言っても、不良に限らず、極端に口が悪い、毒舌家、冷徹無比なキャラも該当する。敢えて、憎まれ役を買って出たり、優しくする事を照れ臭く思ったりする人が多い。主人公に対してぞんざいな扱いをするタイプもいるが、実は素直になれないだけとか、時折優しさや思いやりを見せる事もある。
- 性格変更型
- 普段は、ツンとした態度だが、主人公の前では全力でデレまくるタイプ。そのあまりのギャップに周囲を驚かせる事もあるが、主人公への想いは純粋で、計算高さや腹黒さも一切無く、ぶりっこ、黒デレとは全くの別物。このデレが服従や被虐願望のレベルにまで達したものは、稀に「ツンマゾ」と呼ばれる。主人公嫌悪、俺様・男勝り型と重なる事も。実は「ツンデレ」と言う言葉が生まれた当初はこの意味だったという。
- 照れ隠し型
- 本当は嬉しかったり、寂しかったりしているのだが、強がって人前で自分の素直な感情を表現できないタイプ。強がっている割には、感情を隠しきれず周囲に本当の感情がバレバレであることが多い。