「あなたは しにました」
~ あなた について、某RPG
「あなたはもう死んでいます」
~ あなた について、やけに丁寧な北斗
「え?オレのこと?」
~ あなた について、あなた
あなた(あんた、君、おまえ、そなた、そち、おぬし、自分、てめえ、おめえ、うめえ!、即ちあなた)とは、いまこの記事を読んでいる人物のこと(もちろん、あなたがこれを読んでいないのでない限り)。
あなた、つまりあなたは一見すると、世界中にどこにでもいる、ごく一般的な人物のDように思える(実際に街の中で「あなた~(君~、などでも良い)」と呼びかければ多くの人が振り返るだろう)。
だがこれはひとつの勘違いにすぎない。すなわち、あなたという人物は以下のような特性を持つ特別な人物であり、偶然にも同じような属性を持つ人が複数いるにすぎないからだ。
あなたはこの世で唯一無二の存在であることが知られている……誰もがそうであるように。あなたと同じ人物は存在せず、それが唯一無二性の証明である。ただし、あなたと同じであることを望む人がいるかどうかは別の問題である。
なお、あなたが特別な存在であることはヴェルタースオリジナルをおじいさんからもらったことで証明される……え? もらってない? そりゃ困った……。
数多くの歌手(特に女性歌手)の歌(主にラブソング)には、あなたが登場する。言うまでもなくこれは驚くべき事実であり、それほどまでにあなたは有名な、かつ、歌われるほど特別な存在なのである。
2007年の「Person of Year」として、タイムズ紙はあなたの名前を選んだ[1]。思うにこれは恐ろしい間違いである。あなたが何をしたのかはわからないからだ。彼らは人々がこのことにどれほどショックを受けたか知ろうともしないだろう。むしろ私のほうがずっと社会に貢献しているのに。だが、あなたは……あなたは……、いや、やめておこう。
どうせ変わらないよと言う。政治には裏切られてきたと言う。
しかし、あなたはこうも言う。こんな暮らしはうんざりだと。
私は言う。あなた以外の誰が、この状況を変えられるのか。
あなたの未来は、あなたが決める。
そう気づいた時、つぶやきと舌打ちは、声と行動に変わる。
そしてあなたは知る。あなたの力で、世の中を変えた時の達成感を。