アニメーションとは、複数の静止画像を連続で映し出すことで動きを作る映像技術のことである。
略語は「アニメ」。アニメと呼称した場合、特に漫画などの絵柄による商業用アニメーションのことを指す場合が多い。
こちらも参照⇒アニメ
形が少しづつ異なる静止画を1コマづつ撮影し、連続して映写することで画像が動いているように錯覚させる技術である。ビデオカメラは自動的に連続した静止画を記録し映像を作り出すが、この連続した静止画を手動で1コマづつ制作し映像にするのがアニメーションである。
主な手法としては、平面に描かれた絵を使用するアニメーション、それを発展させたセルアニメーションなどのほか、人形を使った「パペット・アニメーション」や粘土を使った「クレイアニメーション」など、絵ではなく実在の物などを1コマづつコマ撮りして作成するアニメーションも存在する。
他には、砂で描いた画面や油絵など一枚の画面を徐々に描き変えていきながらコマ撮りして作成するアニメーションも存在する。これらは平面画によるアニメーションでありながら、セルアニメ等と違って途中の画面が一切残らす、映像内では動かした部分に痕跡が残って行くので独特な印象を持つアニメーションになる。
商業アニメーションの中心だったセルアニメは現在ではデジタル化が進み、物質としてのセル画を用いたアニメーションはほぼ淘汰されている。ただ、デジタル化したものでもセル画の作業工程が応用されており、これらも便宜上セルアニメと呼称することもある。
また、3DCGを使用した映像制作も進んでおりアニメーション制作に影響を与えている。3DCGは厳密にはコマ撮りではないが、セルアニメに近い雰囲気を持ったものは便宜上「3DCGアニメ」などと呼ばれる。
上記のような意味合いから派生して、ダンスのジャンルの一つにも「アニメーションダンス」というものがある。→「アニメーションダンス」タグ検索
英語のanimation(アニメーション)はラテン語で霊魂の意味であるanimaに由来し、映像技術のほかに、「生気、活気、活発」などの意味も持つ。
日本では初期の頃に「動画」と訳されたが、現在では静止画に対して動きのある映像全体を指す言葉として「動画」が使われるようになったため、アニメーションそのものを直訳した日本語は存在しない。アニメーションの訳としての「動画」は現在では、アニメーション制作工程での役割分担の中の「原画・動画」などの部分にわずかに残っている。
日本では略語として「アニメ」が定着し、日本のアニメ文化が発展し世界から注目を集めるようになったことでこの略称も海を渡り、海外では日本のアニメのことを"Anime"と呼ぶようになっている。