エクストリーム・監禁(- かんきん)とは、身近なあらゆる物、あるいは生物を、いかに他者に見つからずに長期間監禁するかを競うエクストリームスポーツである。世界中で行われており、日本でも老若男女問わず幅広い世代のプレイヤーが存在する。
”人には見せたくない”、”自分だけの物にしたい”といった自らの感情の赴くままに、対象を他者の目の届かないところに監禁し、 その存在をただひたすらに隠し通す。監禁した物や人が他者によって発見されるまで半永久的に競技が継続するため、肉体的のみならず精神的にも多大な負荷がかかるエクストリームスポーツである。また多くの場合、競技が終了した時点でプレイヤー自身が何かしらのペナルティを負うことになるため、軽々しく競技に参加することは控えるべきである。大抵の競技者は「頭の中はいつも監禁対象のことで一杯で辛いが、止めるわけにはいかない」といった強い意思を持つものばかりである。
日本では昭和20年頃には既にこの競技はあったとも言われているが、詳細は定かではない。しかし主に先進国で行われているエクストリームスポーツであるため、戦後アメリカから日本に伝わったという説が有力である。また、「エクストリーム・監禁」という呼称は昭和後期に入ってから正式に名づけられたものであり、それまでは単純に「神隠し」と呼ばれることが多かった。これは表立って参加表明をするプレイヤーが存在しない競技であることと、監禁対象だけが忽然と消えたように感じられることが大きく関係している。近年では、これに注目したスタジオジブリの宮崎駿がエクストリーム・監禁を題材にした映画「千と千尋の神隠し」を発表し、ベルリン国際映画祭で最高賞の金熊賞を受賞するなど大成功を収めた。
競技に参加する際、何はともあれこれだけは必ず用意しなければ話にならない。基本的には「他者に見つかりたくない」と思うものであれば監禁対象は何でも良い。下記は実際にエクストリーム・監禁使用されたことのある監禁対象の一例である。
また、下記のものは監禁対象として推奨されていない。
他人の下着
自分自身
親に見られたくない0点のテスト
当たり前だが普通に生活する上で他者があまり目に留めないところが望ましい。鍵のかかる机の引き出しの中や箪笥の奥、ベッドの下などが思いつくかもしれないが、そういった場所は逆に怪しまれやすい ので注意が必要である。
この競技に参加したが最後、「見つかったらどうしよう」、「自分がちょっと離れた隙に誰か見つかったりしないだろうか」等の不安と戦っていくことになる。どんなに優れたプレイヤーでもこの不安から逃れることは難しい。精神的に限界を感じたら素直に競技を中止することも大切である。
ターゲットを監禁することから始まる。後はターゲットが誰にも見つからないように日々工夫をしながら普通に生活するだけである。エクストリーム・監禁は”監禁対象を他者から隠しとおす”というその競技性のため、審判を置いたり他のプレイヤーと競うことはしない。あくまでもプレイヤー自身の己との戦いなのである。
スルー(through)
チート(cheat)
サーチ(search)
フラッタリー(flattery)
なんらかの事由によって競技の続行が不可能、または不必要になった場合、プレイヤーの判断により競技を中止することができる。競技を中止した場合、監禁対象の処分についてはプレイヤーの判断にゆだねられる。
2008年9月16日、エクストリーム・監禁の競技中に心の折れてしまった60歳の男性が監禁対象であったダッチワイフを山林に投棄し、死体遺棄廃棄物処理法違反の容疑で逮捕されるという痛ましい事件が起きた。男性は子どもとの同居が決まったことから競技を続行することに限界を感じていたと言う。この事件を受けて警察はエクストリーム・監禁プレイヤーに対して競技中止時の監禁対象の処分については十分に注意するように呼びかけている。