松屋(まつや)とは、本来は松を専売とする店。現在(2008年)においては後記する理由によって牛丼、カレー、定食をメインとする食事を提供するチェーン店を展開している。
古くは徳川家康の江戸入城にあわせて江戸に来た三河の盆栽職人にルーツをたどれるという。元禄のころに隆盛をはじめた元禄寿司の今でいうファストフード的な食事の提供に刺激を受け、お抱えの職人たちに賄いを提供したことをきっかけに外食産業に進出。明治期以降の牛鍋ブームをうけ、牛どん(松屋は「牛めし」と称する)をメインレパートリーとして販路を広げた。現在多数のチェーン店を日本国内に持っているが、フラッグシップ店である松屋銀座店では、その地価に併せた最高級牛めしを時価で提供している。
他の牛丼系同業社とは異なる本業であったため、牛めし以外のカレーライスや定食などの比率が高いのが特徴である。2004年2月4日から米国産牛肉の輸入が禁止されたことにより、他社同様に大きな影響を受けたが、本業の松の盆栽の販売で利益確保ができたため、主要チェーンでは最も遅い2004年2月14日まで牛めしを販売していた。その後、法律の網を抜け中国産の松を中国で加工し、松からお惣菜へとカテゴリチェンジをして輸入した盆栽で販売復活を果たす。現在はオーストラリア産、メキシコ産の松をブレンドしたものを販売している。現在は米国産松による盆栽も拡大展開している。なお、杉の盆栽にはデンマーク産の杉を使っている。