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働いたら負けかなと思ってる†
働いたら負けかなと思ってるとは、日本の雇用状況と職場の状況に絶望感を抱いてNEETとなった人間が、現代社会において身を粉にして働く労働者に対して侮蔑を込めて発した至言である。現在、NEET以外にこの言葉を発言する許可が与えられているのは学生だけである。
- 2004年頃からNEETが社会問題化し始めたときに、あるニュース番組で流されたこのインタビューの発言は当時相当な波紋を広げた。「こんな奴らの生活保護に税金が当てられるなんて」といった正鵠を射た批判も多かった。しかし、この軽はずみともとられかねないこの発言は“よく”考えれば様々な解釈が出来る。例えば、この発言の主は当時24歳で定職に就いていなかった為、人によっては様々なバックグラウンドを想像するだろう。きっと就活で悉く敗れて開き直った挙句に負け惜しみを吐いて強がりを見せているに違いないといった想像を働かせる人間がいても何ら不思議ではないのである。ただ、この手の輩の多くは定職こそは無いものの、財力はその辺の食堂で定食にありつけるくらいの余裕はある。
- 一方で、大卒でも就職が難しいこの御時世に中卒の身分で職探しをしなければならなくなったら、厳しい道程が待っている。力仕事が主な鳶職、土方、塗装工以外は縦しんば就職が出来ても正社員になるのは絶望的で、まず即戦力扱いには絶対されない。職場での冷遇も並ではないだろうし、給料も期待は出来ない。それこそ彼らの言う「働いたら負け」な状態なのかもしれない[1]。 そもそも他人の走狗などになって権力者に自らの労働を売る事がバカバカしいと思った故の彼なりの労働拒否宣言なのだろうか。「働かないこと」を美徳と捉えるという新境地に達していることから、「働いたら負けかなと思ってる」との言葉を出すに至ったのだろう。