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存在しないとしてきたイラク日報、空幕でも見つかる

防衛省が存在しないとしてきた陸上自衛隊のイラク派遣の際の活動報告(日報)が見つかった問題で、小野寺五典は2018年4月6日、内部調査の結果、航空自衛隊の航空幕僚監部でも見つかったと発表した。小野寺五典は「大変遺憾に思う」と陳謝し、空自でのさらなる調査と海上自衛隊での調査を進める方針を示した。

発見された日報は、イラクの復興支援活動をした空自の日報で、2003~2009年の派遣期間のうち3日分の3枚。航空幕僚監部運用支援・情報部に保管されていた。2018年4月5日に立憲民主党の宮川伸から資料請求があり、調査したところ、発見したという。

丸茂吉成が2018年4月6日朝、小野寺五典に報告。小野寺五典は2018年4月6日午前、安倍晋三に報告し、速やかに発表するよう指示された。内容については、情報公開をするうえで非開示とすべき箇所を確認したうえで、速やかに公表するとしている。

日報については、2017年2月に当時の稲田朋美が探索を省内に指示したが、陸自は約1カ月後に見つけたのに報告していなかった。さらに空自でも保管していながら、この日に公表する事態になったことについて、小野寺五典は「当時の大臣の指示があったにもかかわらず、(各自衛隊の)末端まで指示が行き届かず、文書を出さなかった。陸自の場合には隠していた。まったく許せる対応ではない。文民統制にかかわりかねない重大な問題だ」との認識を示した。

小野寺五典は、経緯をさらに調べ、海自についても調査する方針。菅義偉は2018年4月6日の閣議後記者会見で、「防衛省の情報公開、文書管理で、1週間に3回も大臣が国民の皆さんにおわびする事態になったことを防衛省職員一人一人が重く受け止め、再発防止に向けて真摯(しんし)に取り組む必要がある」と述べた。


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