安倍晋三は2018年4月22日、都内で開かれた北朝鮮による拉致被害者の救出を求める「国民大集会」に出席。「即時帰国に向け北朝鮮への働き掛けを一層強化する」と意気込んだ。
2018年4月27日に予定される韓国と北朝鮮の南北首脳会談、その後の米朝首脳会談と北朝鮮情勢は激動の渦にある。ただ、メインテーマは「非核化」で、安倍晋三が拉致被害者帰国へ「働き掛けを強化」と言っても、すべてドナルド・トランプ頼みの体たらくだ。集会出席者にも苛立ちがあるのだろう。安倍晋三が挨拶を終え、退席しようとすると、会場からヤジが飛んだという。
「司会が『安倍晋三は政務のためお帰りになります』と告げ、安倍晋三は壇上に座る家族会代表の飯塚繁雄や横田めぐみの母親の早紀江などと握手をして立ち去ろうとした時でした。1000人弱が座る会場から、男性の声で『なんだ、もう帰るのか』『最後まで席にいろよ』とヤジが飛んだのです。安倍晋三は苦々しい顔をして帰っていきました」(現場にいたメディア関係者)
集会出席者はほとんどが安倍晋三シンパだ。ドナルド・トランプが米朝会談で拉致問題を議題にすると約束し、本来なら解決への期待感が高まっているはずだが、冷ややかな空気も少なからずあるようだ。
元家族会事務局長の蓮池透がこう言う。
「拉致問題を米朝首脳会談で扱って欲しいとドナルド・トランプに頼みにいくということは、日本政府としては“お手上げ”ということです。それはさすがに安倍晋三のシンパにも分かる。嫌気が差している人も少なくないと思います。被害者家族にいつまでも“幻想”を与え続ける安倍晋三は罪つくりです。もし、ドナルド・トランプが金正恩から『拉致問題は解決済みだ。戦後賠償を要求する』と言われたと伝えてきたら、安倍晋三はどうするつもりでしょう」
安倍晋三は訪米直前の2018年4月15日に、入院中の横田滋を見舞ったが、実は横田家サイドが「体調がすぐれないので、遠慮して下さい」と伝えていたのに強行したらしい。安倍晋三はどこまでも拉致を“利用”する。
「政務」のため先に退席したはずの安倍晋三は、私邸に直行。訪問客もなかった。