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森友事件に新展開 検察の狙いは政界に流れた融資20億円か

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森友事件に新展開か。大阪地検特捜部は、森友学園が小学校建設のために銀行から受けた融資の一部が政治家に流れているのではないかと判断し、汚職事件として捜査を開始している――。こんなウラ情報が駆け巡り、政界は騒然だ。

「特捜部は、森友学園の小学校建設を巡る土地取得や名義変更、設置認可などの過程で、複数の政治家に賄賂が渡った可能性があるとみているようです。スパコンの助成金詐欺事件やリニア談合と比べると、森友事件の特捜部の捜査は明らかに時間がかかっている。時間が経てば証拠隠滅されかねないのに、財務省関係者は誰ひとり逮捕されていないし、本省にガサも入っていない。それで、特捜部の“本丸”は公文書等毀棄や背任ではなく、『サンズイ(汚職)でバッジを狙っている』と噂されているのです。最近、東京地検から大阪地検特捜部に異動になった検事がいることも、この話の信憑性を高めている。政界ルート解明のため、東西の特捜部が連携する目的とみられています」(在阪メディア記者)

確かに、森友学園の小学校建設に関しては、不可解なカネの動きがあった。補助金申請のために国に提出した書類によれば、建築費は「21億8000万円」。経営難で借金を抱えていた森友学園が、これだけの大金を自前で用立てることは不可能だ。

実際、小学校の設置認可について話し合った大阪府の私学審議会の議事録を見ると、出席委員から森友学園に対して「財務的なことが非常に不安」という声が上がっていた。

「建設費を融資したのは、森友学園と以前から取引があった都市銀行だといわれています。ただ、借金だらけで大した資産もない森友にポンと20億円も貸し付けるとは、通常ではなかなか考えられず、この融資でも政治的な力が働いたのではないかという見方もあった。もっとも、20億円の融資の一部は籠池泰典に渡らずに消えたという情報もある。その数億円が政界に流れたのでしょうか」(捜査事情通)

当時は20億円融資の仲介者として、大臣経験者の子息A氏の名前も取り沙汰された。かつてその都市銀行に勤務していたA氏が、森友の小学校建設が大きく動いたターニングポイントとなった日に、安倍晋三と大阪で会食していたからだ。

A氏と安倍晋三の会食は2015年9月4日。森友サイドと近畿財務局が地下埋設物の処理内容や費用について協議した日だ。前日に当時の迫田と官邸で会った安倍晋三はこの日、安保法の審議真っ最中にもかかわらず、テレビ番組の収録のため国会をサボって大阪入り。翌5日には安倍昭恵小学校の名誉校長に就いた。いわゆる「疑惑の3日間」である。

A氏は2017年、取材に対し「安倍晋三と会食したのは事実だが、融資の話はまったくなかった。森友学園のことも報道で初めて知った」と答えている。本人も父親も籠池泰典と面識はないという。融資元とされる都市銀行も「個別の取引内容については有無も含めてお答えできません」(広報担当)とのことだった。

特捜部が汚職事件での立件を目指しているのなら、捜査に時間がかかっていることも合点がいく。異例の長期勾留が続く籠池泰典も、情報源にしている可能性がある。

枕を高くして寝られない政治家は何人もいるはずだ。


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