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電通(でんつう dentsu) とは虎の威を借りる狐である。
狐の生業は広告代理店である。広告代理店とは新聞やテレビなどの広告枠を企業に売り捌くことで収入を得る業態であり、本来は表舞台に登場しない地味な存在といえる。しかし、日本の大企業の大半は電通を通して広告を出稿し、不都合な真実のもみ消しも電通が代行するため「広告でマスコミを支配する巨悪組織」とみなされるようになり現在に至る。
ネット上で閲覧できる「電通の陰謀」を記した文章によれば、昨今の日本で発生したブームのほとんどは電通が仕掛けたことになっている。しかし、邦画の日本国内歴代興行収入の上位を占める「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「もののけ姫」などスタジオジブリ映画には電通も出資し宣伝も引き受けているが、なぜかこの手の文章では扱われることはない。
国内では敵なしの最大手広告代理店ではあるが、海外では無名の存在であるため「狐ではなく蛙では」との指摘も絶えない。
上述したように「広告でマスコミを支配する巨大組織」と思われていることから、意識の高い一流大学の学生を中心に常に人気の就職希望先となっている（ちなみに、例年、内定者の過半数が東大早慶卒である）。入社すればもれなく「電通マン」という称号を得られるため自己演出には最適の会社のひとつとしても知られる。
しかし、面接を受けるには「虎を引き連れてくること」が必須条件となっているため、虎を屏風から出す能力を持つ者かペットとして所有している者以外は入社できないと噂される。
