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小西洋之

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「小西のクセになんだ!」
    ~ 小西洋之 について、大西英男

小西 洋之(こにし ひろゆき、1972年1月28日 - )は、日本政治家、元郵政・総務官僚。民進党所属の参議院議員。2010年、2016年参議院選挙当選。2期目。

また、日本のクイズ王である。国会クイズ大会事件の犯人として有名であり、国会答弁でクイズを出題するという民主党のお家芸において代表的な人物として知られる。

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勇敢に戦う小西洋之(写真左)

クイズ王への道

徳島県徳島市で誕生した。彼が10歳のときに父親が脳卒中を患ったため、小西一家は21年間にわたって介護を続けていた。父親を救いたかったと考えた小西は医者を志し、徳島の市立高校を卒業した後は徳島大学医学部に入学。しかし、2年生の頃にひょんなことから小西は医者ではなくクイズ王を志すようになり、そのために徳島大を中退、東京大学教養学部に入学した。さながらも、東大在学中にクイズ王という職業が存在しないことを知ったため、小西は国家公務員を志望して4年次における1年の留年の後に合格を果たした。そうして小西は郵政省の通信政策局総務課に所属するようになったが、それでもクイズ王への道を諦めることが出来なかった。そのため、農林水産省経済産業省への出向、コロンビア大学での研修を経るなどしてクイズ知識の幅を密かに広めていた。

国会クイズ大会事件

2010年7月に千葉県の選挙区から民主党の公認によって出馬し初当選した小西は、以降参議院議員としての道を歩むようになった。一方、2012年末からは自由民主党などを与党とする第2次安倍晋三内閣が発足。このとき内閣総理大臣となった安倍晋三は圧倒的多数派によって高い支持を受けていたが、野党に属した小西は安倍晋三を正しい政治家として決して認めなかった。

彼からすると、安倍晋三は医療やいじめ問題、原発事故の救済制度に関しては真面目な政策を行っていたものの、その実態としては、自分のやりたいことのためには手段を選ばず、立憲主義すら理解していない、というように目に映ったのである。彼にとってはどうしても、このような「恐ろしい政治家」を許すわけにはいかなかった。安倍晋三の歪んだ憲法観や資質、政治手法の急所を突くにはどうすればよいかと、深く考え込んだ。そこで最も適当な手段としてついに考え付いたのが、自身の得意としたクイズだったのである。

そして2013年3月29日、小西は参院予算委員会において安倍晋三を相手に「憲法の中で最も大切な、個人の尊厳を包括的に定めたのは何条か」というクイズを出題した。これが有名な国会クイズ大会事件である。このようにクイズを出題した小西には、安倍晋三を挑発してマスメディアに取り乱した姿を晒させるという狙いもあり、そのために彼は安倍晋三に対して指を差して威圧し、何度もこのクイズについて問い詰めた。彼の言うことには、総理は「追及されると質疑者への人格攻撃を繰り返す」性質があり、質問が自分に対するものでないときも「座ってぶつぶつと文句を言っている」ときがあるという。そのことから小西は、こうした実相は普段テレビに映らないものとしてむしろ今後明らかにしていかなければならない、というようにこれを目的として強調したのである。結局のところ彼の狙い通りに安倍晋三はいきり立ち、「うるさいから黙っていてもらえますか、小西さん。子供みたいですよ、あなた」といって応じており、またその後においても、翌年の2014年3月12日には彼を相手に「先輩として申し上げると(震災の)追悼の言葉を述べるときは前のボタンを閉めた方がいい」といっており、完全に小西を目の敵にしているものとして報道されていた。小西の狙ったような効果が正しく現れていると見た民主党議員たちもこれを有用な手段として捉えるようになり、このために第3次安倍晋三内閣が発足した後に至っても国会では「クイズの出題」が頻繁に見られるようになったのである。

クイズ王、敗北

こうしてマスコミを相手にも「今後も安倍晋三の実相を明らかにしていく」と意気込んでいた絶好調の民主党クイズ王だったが、いつの間にか最強の敵が間近に接近していたことに関しては夢にも思っていなかった。それは2016年2月26日深夜のことであった。小西はテレビ朝日系の番組「朝まで生テレビ!」に出演。番組は「激論!“憲法改正”是か?非か?」という題において、田原総一朗がパネリストと憲法9条の改正や集団的自衛権について議論するものであった。そして小西はそこで、田原からクイズを出題され、回答できなかったのである。

このとき小西は集団自衛権に関する議論において、自衛隊は専守防衛の実力組織であるべきだという旨を論じたが、田原から「専守防衛なんてインチキなんだよ」と一喝され、「専守防衛は誰が作った言葉か」というクイズを出題されたのである。そして小西は、「えーっと、まぁ…どっかの大臣の答弁…」と言葉に詰まり、結局明確な解答を示すことができなかった。田原はすかさず正答を示し、1970年に防衛庁長官であった中曽根康弘がこのような言葉を作った、という旨を説明したのであった。

このようにクイズ出題によって相手の粗を探るという小西の考えたはずの手法においては、実は田原総一朗のほうが何枚も上手だったが、小西にとってはそんなことなど知る由もなかったのである。それはこの件での出題の鮮やかさを考慮するだけでも十分に頷けることではあったが、もっと印象深く「クイズ伝説」として称されるほどの出来事が10年近く前の同番組にて起きていたからである。それは2004年6月25日放送、「徹底討論!皇室とニッポン!」という題においての議論の最中、白熱した討論の相手であった著述家の四宮正貴に対して田原が突然クイズを出題したことであった。そして、そのクイズの内容とは「聖徳太子とは誰か」というものだったのである。田原はこれについて、四宮に「聖徳太子!知ってる?聖徳太子って知らないかって!」と何度も問いかけたため、四宮は「当たり前でしょそんなこと!!!」「聖徳太子を知らないなんて、そんな無礼な質問があるか!!」「デラウェア(謝れ)!!」などと声を荒げながら捲し立てた。このとき田原は「おこんナッツ」と言いながらナッツを差し出しダジャレで場を和ませつつも、「だって知らないんだって、ピンとこないんだから」と返答し、そうしながらも四宮から返しに出題された「イエス・キリストとは誰か」というクイズに対しては「関係ない」と一蹴。トドメには四宮に対して「そういうこと言うからあなたね、人格破綻なんて言われるんだよ」と言い放ってクイズを締めくくっていた。小西洋之を「クイズの王」であるとするならば、田原総一朗は紛れもなくクイズのだったのである。

ちなみに小西は安倍晋三に対するクイズで出題した人物の名前を自分で間違えたことがあり、憲法学者の高橋和之(かずゆき)の名を「高橋かずひろ」と発言したことがある(自分の名前で混同したのかもしれない)が、今回の出来事をいくつかのメディアに報道された際にはその間違いを掘り返され更なる恥を晒されたという。

脚注

参考: 民主党の小西洋之氏 田原総一朗氏の質問に答えられずうろたえ - ライブドアニュース

政治資金で自著の買取

2014年に自費出版した自著の購入代として約319万2千円を政治資金から支出している。2015年9月9日には、小西の著書「私たちの平和憲法と解釈改憲のからくり」約1200冊分の購入代金194万4千円を出版社に支出し、同年11月と12月にも再び同書購入代金計約260冊分約42万円を支出している。さらに、2015年に別の出版社が発行している「日本戦争するにしてはいけない」約320冊の購入代金23万5千円を支出している。

産経新聞の取材に対して、小西は、「出版不況の中、著者が買い取りしないと出版できない。安い印税は入っているが、まっとうな政治活動だと思っている。政党交付金は使っていない」と述べている。

発言・行動等

NHK経営委員の交代を要求

2014年3月12日、参議院予算委員会の質疑において、日本国憲法を批判していたNHK経営委員の長谷川三千子について「こういう方がこの世にいるのかと驚いた」「NHK経営委員として適格ではない」と批判した。それに対し、安倍晋三は「居丈高にならず落ち着いて聞いてほしい」「自分と考え方の違う人の存在を許さないという狭量な考え方は、極めて危険と言わざるを得ない」と答弁した。 また上記の質疑において、安倍晋三政権下で任命された経営委員の顔ぶれについて、戦後初めて経営委員会に東北地方の代表者がおらず、全国各地方の公平性の考慮を規定している放送法に違反するとして長谷川三千子、百田尚樹両経営委員の罷免を要求した。

参議院予算委員会における発言

2015年3月20日の参議院予算委員会において、集団的自衛権の行使を容認する2014年7月の憲法解釈変更の閣議決定について、「安倍晋三が行ったことは法令解釈ではない。日本の法秩序を根底から覆すクーデターだ」「憲法を何も分からない首相とそれを支える外務官僚を中心とした狂信的な官僚集団」と発言した。直後に岸宏一予算委員長から「発言中に不適切な言質があるとの指摘があった。十分気をつけて発言をお願いしたい」と注意を受け、「日本の法の支配を思うあまり不適切な発言があったらおわびしたい」と述べたが、「不適切な発言があったらおわびしたい」と謝罪したと報じた産経新聞の21日付の記事について「謝罪はしていない」「『後日の議事録の調査で不適切発言が確認されたのならおわびする』と述べただけ」と「謝罪」については否定した。

官僚を処分する」発言

2015年6月9日の参院外交防衛委員会で小西は中谷元防衛相の秘書官が防衛相に耳打ちして「憲法違反の答弁」を補佐したと主張し、「解釈改憲、安保法制、これ憲法違反のお先棒をかつぐというような官僚の皆さんは、絶対に許さない。政権を奪い返してから、必ず、皆さんを処分する」と発言。枝野幸男は10日の記者会見で、「少し言葉が過ぎるのではないか。思いは分かるが、十分注意するよう指摘したい」と述べ、党として注意する意向を示した。

平和安全法制の採決の際の行動

9月17日の参院平和安全法制特別委員会で採決の際、鴻池祥肇が手にする議事進行表を奪おうとしたが、自民党議員などが反対派議員の採決妨害を阻止するため議長席を囲んだ際、小西は窓枠によじ登り頭上から議長席に飛び込んだが、自民党の佐藤正久に顔を払いのけられ防がれた。小西は「佐藤に殴られた」と主張した。

安保法制をめぐる発言

2015年9月30日、小西は自身のTwitterに「自衛隊員の母親の望みも虚しく、自衛隊員は他国の子供を殺傷する恐怖の使徒になるのである」と記したが、非難を受け削除した。翌10月1日のTwitterで「自衛隊の集団的自衛権行使を受ける子供達は自衛隊員を『恐怖の使徒』と思うだろう。違憲立法から自衛隊員を救わなければならない」との投稿に差し替えた。これに対して自民党参議院議員の佐藤正久は「いくら法案反対でも非常識過ぎる」と怒りを露わにし、小西を批判した。

テロ等準備罪をめぐる発言

2017年4月19日、自身のTwitterで「共謀罪が成立すると本気で国外亡命を考えなければならなくなると覚悟している」との表現で法案を批判した。この発言に対して民進党の野田佳彦は、「(小西は)とかく表現が過激になりがちなので、全体としてこの問題を含めてよく指導していきたい」と、党の立場から苦言を呈した。

中国外務省報道官に関する発言

2018年1月28日、河野太郎がツイッター中国外務省の報道官(当時)である華春瑩との笑顔のツーショット写真を「中国の有名な女性と一緒に!」との書き込みと共に投稿し、日中両国で話題になった。これに対し、小西は31日、ツイッターで「格下の人物とニヤケ顔でツーショットを撮るのは中国への『朝貢』だ」と批判。河野は翌1日、ツイッターで「写真を撮るときに相手の『格』を考えて撮っている人もいるんだ。疲れそう」と返信した。

安倍晋三を国難と指摘する質問書を提出

不祥事・ニュース


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