マニア(mania, maniac)とは、普段から自己の得意とする専門分野に没頭する生活習慣を持つ人物。特定の事柄ばかりに熱狂的な情熱を注ぐ者や、その様子を称して言う。
マニアの語源はギリシャ語で狂気(madness)のことであり、自身の趣味の対象において、周囲の目をも気にしないようなところもある事から、「〜狂(きょう)」と訳され、ほぼ同義のものとされる。同様の表現としては「○○バカ」に代表されるバカも挙げられる。なお下記の分類のうち、「収集家」及び「趣味狂い」に関しては「好事家(こうずか)[1]」と表記される場合もある。
英語でマニア(Mania:正確な発音は「メイニア」)とは、熱狂、熱狂の対象あるいは精神疾患の1つである双極性障害(旧称:躁うつ病)の「躁もしくは躁状態」を意味する言葉であり、日本語で言うところのマニアに該当する言葉にはマニアック(Maniac)のほか、エンスージアスト(Enthusiast。エンスーと略して使用される)などが挙げられる。また、日本ではマニアやオタクとほぼ同義に用いられているフリークス(Freaks)という言葉は、英語では「奇人・中毒者」などの意味を持つ。これから転じて、1840年代にイギリスで発生した鉄道への熱狂的な投資ブームも「レールウェイ・マニア」(Railway Mania。鉄道を趣味対象とする「鉄道マニア」とは異なる語)と呼ばれた。
スポーツや文化活動など、様々な分野のマニアがいる。特定の品を収集するものを、コレクションマニア(収集家・コレクター)と称し、美術品マニア・カーマニア・ビブロマニア(稀覯本収集家)といったような、様々な物品を収集する人もいるが、これが物品にかかわらず情報に指向した収集も存在する。
「釣りキチ」のようにキチ(きちがいの省略形。差別用語)と付け、「気が狂ったように熱中しています」と自嘲するマニアもいる(→釣りキチ三平)。英語にも銃器マニアに対する「Gun nut」(nut=気違い、すなわち「銃キチ」である)のように、同様の表現がある。マンガ及びアニメ作品の「釣りキチ三平」では、きちがいの「きち」ではなく、「吉」→運がよい。(名)Luck(名) fortuneとする捉え方がある。