#author("2018-05-04T14:53:57+09:00","","")

#author("2018-05-08T17:23:34+09:00","","")

[[ニュース]]

*政権は[[官僚]]の行動原理を利用…[[霞が関]]の[[公文書]]“暗黙ルール” [#sb590c26]
https://c799eb2b0cad47596bf7b1e050e83426.cdnext.stream.ne.jp/img/article/000/226/870/7165cbc1570a7be2c5f78800235435b620180410131225843_262_262.jpg

[[公文書]]管理法第1条には、[[公文書]]は「健全な[[民主主義]]の根幹を支える[[国民]]共有の知的資源」であると書いてある。しかし、[[官僚]]たちはそう考えていない。[[公文書]]は、「[[官僚]]の利権を守るための大事な財産」だと考えられているのだ。

[[霞が関]]における[[公文書]]に関する暗黙のルールを私なりに整理するとこんな感じだ。

-①[[公文書]]は原則として公開しない。
-②公開する場合でも、黒塗り部分を多くする。
-③情報公開・[[個人情報]]保護審査会への諮問が必要となる審査請求がなされない限り、余計な譲歩はしない。
-④絶対に公開できない情報は、個人的なメモ扱いとし、[[公文書]]としては存在しないことにする。
-⑤公開が避けられない[[公文書]]には、問題のない内容だけを記す。
-⑥公開する場合もなるべく時間をかけて出す。

例えば、私が[[経産省]]で働いていた時、ワープロソフトの「ワード」を立ち上げると、デフォルトで白紙のワード文書の上欄外に「非公開」を示す文言が表示された。公開文書とするためには、いちいちその表示を消す必要がある。これは、上記ルール①を示すものだ。また、審議会の議事録は、問題となりそうな記述を削り、開催日からかなり時間を経て公開される。これにより、ニュース価値はほとんどなくなる。これは上記ルール⑤と⑥に該当する。

[[官僚]]が文書の公開に消極的なのはなぜか。それは、情報を出さなければ、[[責任]]を問われる可能性が低くなるからだ。特定秘密保護法を作ったのは、特に[[戦争]]や[[原発]]など、後で大きな[[責任]]を問われるような問題について、重要な情報を長期にわたって秘密にするためだ。それによって、安心して[[戦争]]を始められるし、事故の[[責任]]追及を恐れずに[[原発]]を稼働させることができる。

[[官僚]]が文書の公開に消極的なのはなぜか。それは、[[情報]]を出さなければ、[[責任]]を問われる可能性が低くなるからだ。特定秘密保護法を作ったのは、特に[[戦争]]や[[原発]]など、後で大きな[[責任]]を問われるような問題について、重要な[[情報]]を長期にわたって秘密にするためだ。それによって、安心して[[戦争]]を始められるし、事故の[[責任]]追及を恐れずに[[原発]]を稼働させることができる。


逆に言えば、[[公文書]]を公開するのは、将来自分たちが何かの[[責任]]を問われる可能性を高くする「危険行為」だということになる。

実は、これは[[政治家]]にも共通する。首相や各省大臣など行政に関わる[[政治家]]は、自分たちが関係した行政行為に関して、後で[[責任]]を追及されないように、なるべく記録は残して欲しくないし、公開も避けて欲しい。だから、[[官僚]]たちは、[[政治家]]の意図も忖度しながら、情報を隠そうとする。

[[安倍晋三]]政権は、[[官僚]]たちのこうした行動原理をうまく使っている。秘書官などが、「問題を起こさないようにしてくださいね」と念を押せば、具体的な指示を出す必要はない。[[官僚]]たちは、それが官邸や大臣の意向だと思えば、それを錦の御旗として、せっせと[[隠蔽]]・[[改ざん]]に励むのである。

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