悪人(あくにん)とは、悪い奴のことである。
悪いことをしたり、心のよくない人のこと。よく悪人正機説というのを聞くが、ここでの悪人は仏教的な意味での悪人であり、一般的な意味の悪人とは少し違うので注意。なにも親鸞は往生できるから欲望のままに好き勝手やれと言ったわけではない。
萌え要素として、悪役の女が好きとか、悪人の女が好きとかいうのもあるらしい。
保険外交員の石橋佳乃を殺害した土木作業員の清水祐一は、出会い系サイトで知り合った馬込光代とともに逃亡する。なぜ事件は起きたのか、そして誰が「悪人」なのか?
吉田修一の長編小説。2006年から2007年にかけて朝日新聞紙上で連載され、2007年に単行本が朝日新聞社から刊行。現在は朝日文庫から上下巻で出ており、累計200万部を超えている。
李相日監督、妻夫木聡・深津絵里主演で映画化された。2010年9月11日公開。配給は東宝。中島哲也監督の『告白』とともに2010年の日本映画を代表する作品として、日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞・主演女優賞など5冠、キネマ旬報ベスト・テン第1位など、様々な映画賞、各種ランキング上位を総なめにした。