弁護士以外との面会は約8カ月ぶりだ。話したくてウズウズしているに違いない。立憲民主など野党6党が、大阪拘置所に勾留されている「森友学園」前理事長の籠池泰典被告と接見することが決まった。早速、2018年3月23日は立民の川内博史、希望の今井雅人、共産の宮本岳志が、2018年3月26日は民進の矢田稚子、自由の森裕子、社民の福島瑞穂がそれぞれ面会する。
6党は、財務省の決裁文書改ざんを受け、あらためて籠池泰典被告にも事実関係を確認する必要があると判断。2018年3月19日付で大阪地裁に面会申請書を提出した。籠池泰典被告は2017年7月末に詐欺容疑で逮捕されて以降、親族らが接見を求めても、裁判所は〈罪証隠滅のおそれあり〉として接見を認めなかっただけに、このタイミングで接見を一部解除したのは異例の対応だ。
「親族などの関係者ではなく、国会(議員)が必要ありと考えて接見解除を申請したために認められたのでしょう」
1回の接見時間は15分程度と短いが、野党は2018年3月27日の佐川宣寿への証人喚問に向けて大きな弾みにつなげたいだろう。
籠池泰典被告が大阪拘置所で長期の勾留生活を送る中、森友と近畿財務局が綿密な価格交渉のやりとりをしていた会話の録音記録など新事実が次々に発覚し、明らかに逮捕前と状況は大きく異なっているのだ。野党があらためて事実関係を確認すれば、埋もれていた事実や「隠し玉」が出てくる可能性は十分ある。
さらに決裁文書の改ざんだ。籠池泰典被告の公訴事実は大阪府の補助金詐欺であって、財務省の決裁文書の改ざんとは何ら関係がない。知っていることを思う存分、話せばいいのだ。
「佐川宣寿の証人喚問で『決裁文書の内容があやふやだったので削除した』などと言われないよう、野党はきちんと事実を確認するべき。例えば、籠池泰典被告が安倍昭恵から『(いい土地ですから)前に進めてください』と発言したとされるくだりなど、決裁文書で改ざんされていた部分を中心に聴取すればいいでしょう」
俺がカミさんに自宅で確認したから問題ナシ――という安倍晋三のインチキ答弁をこれ以上、続けさせないためにも、安倍昭恵とのやりとりはキッチリ詰めた方がいい。今後の安倍昭恵の国会招致の足掛かりになるはずだ。