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安倍晋三案件」文書認めた 愛媛県知事が政権に矢を射る思惑

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一躍、時の人だ。加計学園問題をめぐり「安倍晋三案件」と記された「愛媛文書」の存在を認めた愛媛県の中村時広(58)。2018年4月13日は、国会から招致要求があれば応じると記者団に明かし、「職員から話を聞いて(自分が)全て矢面に立つ」と意気揚々だ。

メディア安倍晋三政権に矢を射る「ホワイトナイト」のような扱いだが、彼こそ県から加計学園に3年間で総額31億円もの補助金をポンと渡すことを決めた張本人だ。

「加計学園の獣医学部誘致は加戸守行前知事からの引き継ぎ案件で、中村時広は仕方なくやっているムード。一時は誘致を断念し、今治市にサッカー場建設を提案したほど。問題浮上後は、よほど関わりたくないのか、発言を控えてきました」(愛媛県政関係者)

急にイケイケになった思惑は、中村時広の生き方を知れば理解できる。父は元松山市長の時雄。幼稚舎からの慶応ボーイで慶大法学部を卒業後、1982年に三菱商事に入社。1993年の衆院選で新党ブームに乗り、日本新党公認で初当選を果たした。1996年に落選するも、1999年には“親の七光”で松山市長選に勝利。2010年の知事選で3期12年務めた加戸の後継候補の座に収まり、当選した。

今治市在住で「モリカケ共同追及プロジェクト」の黒川敦彦が言う。

「一言でいえば“勝ち馬に乗る”のが上手な人。市長時代から人気絶頂だった橋下徹に接近し、県知事就任後は地域政党『愛媛維新の会』の立ち上げに関わりました。機を見るに敏で、2018年11月に県知事選を控え、『この政権は持たない』と踏み、加計学園問題で“道連れ心中”はごめんと突き放し、火の粉を振り払っているのでしょう。前回知事選は自民県連の推薦のほか、共産以外の全政党の支援を受け圧勝した。地元選出で自民の塩崎恭久とは犬猿を超えた仲ですが、常に対立候補擁立を模索する塩崎に人望がなく、見込みは薄い。そんな自民県連の足元も見ているはずです」

決して正義感だけで、政権に弓を引いているわけではなさそうだ。


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Last-modified: 2018-04-15 (日) 11:05:34