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スーパーサイズ・ミー

スーパーサイズ・ミー(Super Size me)は、偏食とカロリー過多が引き起こす健康被害を訴えたアメリカ映画。公開は2004年、監督・出演はモーガン・スパーロック。スパーロックが30日間、非常に偏った食品のみで、一日に5,000~6,000キロカロリーに及ぶ高カロリーな食事を続けたらどうなるかを記録したものである。またこの間、健康のための運動をやめることで、運動の大切さも訴えた。さらに、スパーロックはファストフード業界を題材にすることで、間接的に、特定の食品だけに頼った食生活では十分な栄養がとれないという、広く知られた事実を再確認した。

概要

スパーロック自身は、この映画を作成した当時は33歳であったが、身長6フィート2インチ(約1.205hyde)、体重185.5ポンド(約84.1キログラム)、体脂肪率11%、BMI指数23.2と、肥満とは言えない、むしろ健康的な体をしている。これが極端な偏食とカロリーオーバーの結果、体重は210ポンド(95.2kg)に増え、体脂肪率は18%になり、BMI指数も27という、十分に肥満と呼べる状態にまでなった。さらに彼は、同時期に躁鬱症と性欲減退、深刻な肝炎を経験したため、ついでにこれも偏食とカロリーオーバーが原因だと決定した。

この映画は、多くのアメリカ人の間で問題となり、しかもその急速に広がりを見せる肥満に対しての問題提起と、この肥満マクドナルドのせいだと主張して同社を訴えた2人の少女に対し、カロリーをとりすぎれば何を食っても太ることを証明して、何でも他人のせいにしてたがるアメリカ人を開眼させるために製作された。

映画は、ドキュメンタリー映画としてはかなりヒットし、アカデミー賞にもノミネートされただけでなく、多くのアメリカ映画と同様に全米が泣いた。

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実験

まずスパーロックは、この実験の正当性を証明するため、開始前に3人の医師のもとで健康診断を受けた。その結果、健康面では平均以上であり、実験の結果が本人の健康問題に起因するわけではないことを立証した。

この健康診断のあとスパーロックは、1か月の間、特定のファーストフード店の食品だけを、一日平均で5,000キロカロリー以上で食べ続けた。また、運動を制限するためにタクシーを多用した。その他のルールは以下の通り:

実験の結果

実験開始直後からスパーロックは、シャックリや水太り、腹痛、嘔吐感などに見舞われた。5日後には体重は10ポンド以上増え、鬱に見舞われ始めた。さらに倦怠感、頭痛などを経験し、また、スパーロックの彼女は彼の精力が減退していると主張した。

20日目あたりから動悸が始まり、医者により深刻な肝炎および心臓への負担が発生していると宣告されたので、ついでにこの原因がファーストフードにあることに決定した。1ヶ月後には体重は24.5ポンドも増えた。正常範囲と言える体重まで戻すのに数ヶ月、実験以前の体重に戻るために14ヶ月も必要であった。

その他

映画の中では実験と同時に、アメリカ肥満率の高さの原因についてスパーロックの自説が滔々と語られている。例えば、学校で口に出来る食品が自然食品信仰と合致していないこと、多くのファーストフードが効率的な宣伝で売り上げを伸ばしているのに、多くのが健康的と信じてやまない食品の会社が対抗できていないことなどである。

影響

問題点

注釈

関連項目


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Last-modified: 2018-05-08 (火) 16:24:34