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ノーベル生理学・医学賞

ノーベル生理学・医学賞(-せいりがく・いがくしょう)とは、ノーベル財団が贈る、生理学か医学に特化した賞である。

概要

ノーベル生理学・医学賞とは人間を含めた動物の研究、または医学において多大なる貢献を行った人物・団体に贈られる賞である。本来であれば医学も生理学もそれ単体で賞を構成できるだけの分野ではあるが、現在は後述の理由により謎の呉越同舟を強いられている。

設立

事の始まりはアルフレッド・ノーベルが死去するおよそ八年前にノーベルの兄が死んだことに由来する。ダイナマイトで巨万の富を得たノーベルは兄と勘違いされ「の商人死す」とフランスの紙面に報道された。当時ダイナマイトは工事現場においてビルや岩盤の解体作業などに利用されたが、マッドサイエンティストによって人間の爆破・解体にまで使用されたことが主要な原因として挙げられる。また、ノーベル自身は心臓病で死んでいるが、もしも自身に有能な医者が付いており、医学の進歩がさらに進んだ未来ならもう少し生きていられたかもしれないと最後の手紙で後悔したとされている。

こうした背景があり、ノーベルは遺言にて人間を爆弾ではなく人道的に解剖した人々に贈る賞を作るように命令した。それがノーベル生理学賞である。人道的に解剖というと矛盾しているような気もするが、爆破された遺体を探るより、生前に了承をとった人間を解剖するほうがいくらかましであったからだろう。

変遷

当初は人間の解体だけに賞を与えていたが、人間を解剖することによって人体の秘密というのがだんだんと解き明かされていった。いつしか当賞はその研究成果を評する賞となっていった。さらには解剖するといってもメスを入れるだけが解剖ではなく、秘密を解き明かすという意味でも解剖が使われ始め、現在では人間を含めた動物に関する研究を主に取り扱っている。だが、それだけではない事を後述する。

ノーベルは最後の手紙でもっといい医者がいればと後悔したことは先に話したが、ノーベルの死去の際設立されたノーベル財団ノーベルを惜しんだ。しかし、を生き返らせることなど不可能であり、自分たちに出来るのは今を生きる偉人が病気にならないように祈るだけであるということをすぐに思い知ることとなった。そうした事を考えていた折にノーベル生理学賞の選考が行われ、医学に転用できるような研究成果が次々と持ち込まれた。その中には生理学としてみれば微妙な成果だが、後の医学に革命をもたらす発見も多くあり、それにノーベル賞を与えないのはもったいないとなった。ただ、ノーベルの遺言に医学賞はなく、賞をバカスカ新設する体力も当時のノーベル財団にはなかった。そこでノーベル生理学賞の名前に医学をつけたす事で受賞定義を改変し、医学分野に貢献するような発見・研究も表彰できるようにしたのだ。そのため現在存在するノーベル賞の中で唯一、分野名が二つする賞が誕生したのである。

現在のノーベル財団は賞の新設など簡単に出来るほどの権力・財力を誇っているが、ノーベル生理学・医学賞には歴史の重みが付加されてしまい今さらどちらかを切り捨てて分離させると、分離させた分野が軽く見られる危険性が出来、さらにどちらかを追い出すかで財団内部でも大喧嘩が発生してしまったため現状手つかずである。両分野にかぶっている研究も多々あるのでこの二分野が同席すること自体には問題がないとされるが、それでもノーベル賞の規定により最大三人までしか受賞出来ないのに分離させて受賞者を増やそうとしないのには歴史の重みを奪い合うこうした醜い奪い合いが背景にある。

主な受賞者

尾田栄一郎 1997年受賞

テレビ東京 1997年受賞

長田百合子 2004年受賞

冨樫義博 2005年受賞

とある変態 2011年受賞

受賞者傾向

変遷でも述べたが初めは生理学に偏向した受賞が多かったものの、医学の発展に伴い医学分野の受賞が増えてきた。今ではそれこそ医学・生理学両方とも著しく発展しているため選考対象を決定するのは困難を極める。ただ、を持っているのは基本的に医者なので、この賞には医学分野の影響力が色濃く出ることは珍しくなく、医学と生理学で同程度の発見があった場合は医学分野の受賞が優先させる傾向にある。

関連項目


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Last-modified: 2019-10-28 (月) 23:23:07