Dictionary

一色正春

http://static.blogos.com/media/image/3800/1/ref_m.jpg

一色 正春(いっしき まさはる、1967年(昭和42年)1月3日 - )は、日本の内部告発者、元海上保安庁の海上保安官(最終階級:三等海上保安正)。尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件において、「sengoku38」名で映像を動画共有サービス・YouTubeへ最初に投稿した。国立富山商船高等専門学校卒業、放送大学教養学部卒業、学士(教養学)。韓国籍の韓国人であると報道されている。

尖閣諸島中国漁船衝映像投稿の経緯と処遇

2010年10月下旬から11月初め、尖閣諸島中国漁船衝突事件のビデオ映像が入ったSDカードを、CNNの東京支局に郵送した。この映像を送りつけられたCNNでは、出所不明の怪文書の類とみなしてSDカードを直ちに処分、廃棄した。CNNの動きが無かったため、2010年11月4日、神戸市のネットカフェで「sengoku38」というアカウント名でYouTubeに動画をアップロードした。CNNが報道していればYouTubeにはアップロードしなかったと後に語っている。同様に、自らが出演したテレビ番組では「東京では報道陣などに配布するDVDも用意していた」と語った。

一色正春は動画投稿後、読売テレビに連絡し、事件の詳しい内容を話した。一色正春はいずれ流出元が自分であると判明すると考えており、読売テレビの取材に応えたのは逮捕された時に「頭のおかしなやつがやったこと」にされないための保険であった。

2010年11月10日、動画を流出させたのが自分であると上司に名乗り出、神戸市の庁舎で国家公務員法違反の任意聴取に応じる。以後11月16日まで庁舎宿泊をしながら聴取に応じた。

2010年12月17日に辞職届を提出。12月22日、海上保安庁により停職12か月の懲戒処分。同時に辞職届が受理され同日付で海上保安官を辞職した。在任中、長官表彰3回、本部長表彰4回受彰。同12月22日、警視庁により国家公務員法(守秘義務)違反容疑で書類送検された。一色正春は動画投稿について、「政治的主張や私利私欲に基づくものではない」と述べ、後悔はしていないことを強調した。

2011年1月21日に国家公務員法違反について起訴猶予処分が下された。

sengoku38

YouTubeのプロフィールには、「年齢:25歳」「国:日本」と登録されていたが、実際は43歳であった。

アカウント名に含まれる"sengoku"は、当時の内閣官房長官 仙谷由人を意識したものと報道された。"38"については読みをもじった多数の説が挙げられた他、「sengoku」で登録を試みたところ既に使われている名前のため、無作為に自動作成された候補の中から採用しただけ、といった説が浮上した。このアカウント名について仙谷由人は記者会見で、「あれっ、と思いました」、「私あんまり自分でYouTubeとかそういうところに投稿したりすることしておりませんので」などと述べた。

"sengoku38"の名前の意味について、一色正春は当初は"sengoku"について「官房長官の仙谷由人でもあるし、戦国時代の戦国かもしれない」と話していた。後に"sengoku38"で投稿した意味については捜査当局、家族、弁護士にも話していないとし、「事件が忘れられてしまうので、謎が残った方がいい」「まあ、1つくらい秘密が残った方が事件が忘れられない感じになる、という気持ちがあります。『あんまり気にしないでください』と言えば、逆に気になるでしょうけど、それが狙いなので」と話した。

流出ならびにsengoku38というワードは、マスメディアにおいて多数使用され、2010年ネット流行語大賞の銀賞に選ばれた。

名前を考えた時期については「ネットカフェに行く途中」と答えている。

批判

かさこ塾塾長かさこは、「務員の守秘義務違反が英雄視されるようになるのは、もはや政治の統制が利かず、公務員の独自判断で、外交などがめちゃくちゃにされてしまう可能性がある。 」と語っており、一色正春の対応を批判している。

主張

憲法9条に関して「日本国憲法第9条のおかげで日本の平和が保たれているとお考えの方は、是非とも9条第3項に「他国が日本にミサイルを撃ち込むことを禁止する」という条項を追加してくれ」などと主張している。

外部リンク

不祥事・ニュース


トップ   編集 凍結解除 差分 履歴 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2019-10-29 (火) 00:45:42