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安倍昭恵という「巫女」の安倍晋三政権における影響と役割

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月刊「文藝春秋」5月号の巻頭総力特集は「安倍晋三忖度政治との訣別」。森友文書改ざん自殺した近畿財務局職員の父親の手記をはじめ計7本の論考・対談のいずれもがおもしろく、どういう角度から見ても、もはや安倍晋三政治は訣別の対象でしかないことが実感できる。

その中で私が注目したひとつは、石井妙子の「安倍昭恵主人の応援団』の末路」である。それによると、安倍昭恵は「家庭内野党」などではなく、「内助の功を彼女なりに尽くそうとしている安倍晋三夫人であり、安倍晋三の考えに染め上げられた〈安倍晋三チルドレン〉のひとりである」という。

だからこそ安倍晋三も、安倍昭恵の、時に天真爛漫を通り越して奇矯にさえ走る言動を許容し、公費で秘書を5人も付けて活動させてきたのである。しかも、単にチルドレンの一人というにとどまらず、安倍昭恵安倍晋三にとっての「巫女」なのだという。

安倍昭恵は『あなたは天命で総理になったんだから』と安倍晋三にいう。それは安倍晋三を安心させる。一種の暗示。だから安倍昭恵安倍晋三にとっての巫女なんです」(夫妻と親しい友人)

その安倍晋三の周りを神道関係者やスピリチュアリストたちが二重、三重に取り巻くようになったのが、第2次安倍晋三政権になってからで、2016年の主要国サミットを「伊勢神宮のある伊勢で開催しよう」と焚きつけたのも、そのスピリチュアリストや安倍昭恵の進言による。そうと決まった時に彼らは「泣いて喜び」、あるいは「世界の首脳がアマテラスに頭を下げた」と絶賛したのだという。

安倍昭恵が2015年ごろに、国産大麻の必要性を訴えるようになったのも、舩井ファミリー系のスピリチュアリストの一人で「国粋主義的な平和活動家」の中山康直の影響である。安倍昭恵は彼と一緒に全国の神社巡りをする仲で、彼の著書「奇蹟の大麻草/人類への贈りもの」の「戦前の神国日本は、天皇、国家神道、大麻で守られてきた」という考え方に共鳴したのである。

こうしてみると、安倍晋三政権は一面において、神道系を中心とするスピリチュアリストたちが安倍昭恵という巫女を通じて安倍晋三にマインドコントロールをかけている神懸かり政権だということになる。

だとすると、森友事件がいよいよどん詰まりにきて、安倍晋三安倍昭恵をどうにも守れなくなった時には、総理の座を捨ててでも安倍昭恵を守り切るのか。それとも逆に、すべてを安倍昭恵のせいにして自分だけは生き残ろうとする罰当たりの態度をとるのか。その決着の時が迫っている。


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Last-modified: 2018-04-12 (木) 09:26:02