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櫻井パパは電通へ “時代の恩恵”受ける総務省天下り事情

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櫻井パパは電通の執行役員に就任

嵐の櫻井翔のパパで元総務事務次官の櫻井俊が、2018年1月1日付で電通の執行役員に就任して話題になった。

櫻井は東大法学部を卒業後、旧郵政省に入省。“電波行政”にも関わってきた。現在は法令順守の徹底など内部統制機能の強化が担当というが、広告代理店は、テレビ局と持ちつ持たれつの関係にある。電波に詳しい人物を受け入れるメリットは大きいのだろう。いずれは取締役に昇格するとみられている。

同社の取締役の報酬は平均3245万円(監査等委員を除く)。第二の人生でも、こんなにもらえるとすれば、うらやましい限りだ。

「昔から旧郵政省は多くの天下り先を持っていました。郵便や電話に関連する仕事は全国にあったし、通信の分野はネットの普及などで拡大してきています」(政治評論家・有馬晴海)

そんな時代背景もあり、天下りにも苦労しない。

たとえば櫻井と同期の高橋亨は日本郵便取締役会長になっているし、南方敏尚は2017年6月までかんぽ生命副社長だった。中田睦は2016年の3月にKDDIの常務を退任したものの、現在も非常勤顧問を務めている。KDDIの役員報酬は平均5818万円(社外取締役を除く)だから、がっぽりと稼いだのだろう。

関連分野の幅が広いのは経済産業省も同じだ。天下り先も多岐にわたる。たとえば元事務次官の立岡恒良は、ニトリホールディングス(監査等委員)と旭化成の社外取締役で、ほかにも数社の顧問をやっている。有価証券報告書によると、ニトリHDの社外取締役の平均報酬は742万円。旭化成は、常勤の取締役も含めた総額を記載しているため、社外取締役の平均額はハッキリしないが、ニトリと同じとしても合わせて1500万円近く。ほかからの顧問料を合わせれば、2000万円に届くのかもしれない。

立岡の前の次官だった安達健祐は、2018年3月27日まで商工中金の社長を務めていた。報酬は月額195万円。賞与等の支給はないが、年間2300万円を超える。制度融資で不正を繰り返していたことが発覚し引責辞任となったが、それがなければ、まだまだ稼いでいたのだろう。

国交省の元事務次官も東京メトロ会長(安富正文)、新関西国際空港会社社長(春田謙)、NEXCO中日本代表取締役(増田優一)と、手堅いところを押さえている。

中でも注目は、2016年6月の新関西国際空港の人事。国交省OBのトップは、前身の関西国際空港会社を含めて13年ぶりで、パナソニック出身の会長と三井住友銀行出身の社長を追い出して奪回している。

おいしい思いをしているのは財務省のキャリアだけではない。


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Last-modified: 2019-10-28 (月) 23:51:05