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テロリスト

テロとは英語の「テロリズム」(Terrorism)を略した和製英語。政治的な目的を達成するために、暗殺・暴行・破壊活動などの手段を行使すること、またそれを是とする傾向や主張。

概要

個人による営利目的の犯罪や、国家が合法的な手続きに則って行う行動等は、通常「テロ」とは呼ばない。しかし国家機関が秘密裏にテロ行為を行ったりテロ組織を支援するケースは存在する。

テロを実行する側は攻撃の場所とタイミングについてのイニシアティブを持っており、しばしば国家レベルの支援を受けているなど、さまざまな優位点を持っている。そのようなテロ行為およびテロ組織・テロリストには通常の治安犯罪に当たる警察力・国家間戦争を前提とした正規軍ともに対抗しきれない部分がある。そのため第二次大戦後、各国は対テロ任務を遂行するための専任の部隊や体制、装備、戦術などを培ってきた。その過程でしばしば国家機関の側が暗殺などテロリスト側と同様の手法をとったケースもある。

近年、世界のグローバル化が進むとともに国境を超える人間の移動も多くなり、情報をやり取りする方法も増えたため、中東のテロ組織がインターネットを通じて活発に情報を発信し、影響を受けた先進国の人間がテロに加担するといった事態も発生するようになった。また、戦争などによって故郷を追われた難民を装ってテロリストが入国するなどの事態も発生している。これらの結果、先進国への移民・難民問題は既存の問題に加えてテロという新しい要素も含むようになってしまい、より解決が難しくなっている。

日本のテロ

幕末には尊王攘夷などを目的とした要人暗殺のテロが多発した。大老井伊直弼が暗殺された桜田門外の変などが典型的な例である。

太平洋戦争後には日本赤軍や連合赤軍など過激派左翼が暴力革命の一環として多数のテロを起こした。特に60年代から70年代にかけてはよど号ハイジャック事件、あさま山荘事件など有名なテロ事件が発生した。

90年代に入るとオウム真理教によるテロが多数発生し、特に化学兵器を用いた地下鉄サリン事件などは世界からも注目を集めた。

しかし、昭和後期から平成の時代において暴力行為を伴うテロは民衆の支持を得ることは難しく、少なくとも明らかに暴力を伴うようなテロ行為は近年ではめったに発生しなくなった。

2000年代に入るとイスラム過激派の国際的テロ組織アルカイダなどの脅威が伝えられ、日本でも警戒が強まっている。2016年現在、日本本土ではイスラム過激派のテロは確認されていないが、中東に旅行していた日本人が現地武装勢力に誘拐・殺害されてテロ被害にあってしまうという事例は複数存在している。また、2016年7月にはバングラデシュで飲食店が襲撃されテロリストが立てこもった事件で7人の日本人が殺害されるというテロも起こった。

スラングとして

「テロ」という語はネタとして、人騒がせな行為や過激な表現行為への形容として(しばしば自嘲的にも)用いられることがあり、ニコニコ動画にもそれ関連の動画がいくつか見つかる。

その他、直接的な暴力を用いるわけではないが、多くの人々に危害・損害をあたえるような行為を非難の意味をこめて「テロ」と呼ぶケースも少なくない。しかしこういったスラングの乱用は、しばしば議論に曖昧さや偏った印象を与え、言葉の重みを損なうこともあるため、使いすぎには注意。

テロを描いた作品

主人公、主人公サイドがテロリストの作品

テロとの戦いを描いた作品


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Last-modified: 2019-10-28 (月) 22:59:38