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安倍晋三への引導、首相経験者軍団が官邸乗り込み退陣勧告検討

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主将が逃げ切るために、追撃してくる敵の前に部下を順番に残して死ぬまで戦わせ、自分が落ち延びる時間を稼ぐ。関ヶ原で島津軍が見せた「捨て奸(すてがまり)」と呼ばれる戦法だ。

ちょうど1年前、森友疑惑が最初に噴出したとき、安倍晋三はこの戦法を成功させた。稲田朋美や「震災が東北でよかった」の今村雅弘ら失言・スキャンダル大臣を次々に更迭し、自身の疑惑から逃げ切った。

そしていま、再び安倍晋三は「討ち死にせよ」と佐川宣寿を国会証人喚問に突き出した。おそらく佐川宣寿の次は、副将である麻生太郎のクビを差し出すことで自身の逃げ切りをはかろうとするはずだ。

しかし、二度目の「捨て奸」は通用しそうにない。自民党の総裁・副総裁を経験した重鎮たちが「これでは国を誤る」と公然と声を上げはじめたからだ。

安倍晋三麻生太郎も(佐川宣寿の起用を)適材適所と言い切った。これには呆れたね。判断力がおかしくなっているのではないか」

そう痛烈に批判したのは小泉純一郎小泉純一郎の盟友の山崎拓・元自民党副総裁は財務省の文書偽造問題で「事態収拾には最高責任者が責任を取って辞めることが当然だ」と麻生太郎に辞任勧告を突きつけると、返す刀でこう言い切った。

「場合によっては安倍晋三も責任を取らざるを得ない」

誰が引導を渡すか

安倍晋三の派閥(清和会=細田派)の先輩である福田康夫も小泉純一郎―山拓コンビに劣らず安倍晋三政治に危機感を募らせている。

「各省庁の中堅以上の幹部は皆、官邸(の顔色)を見て仕事をしている。恥ずかしく、国家の破滅に近づいている」と、安倍晋三政治が官僚忖度を招いたことを批判してきた福田は、最近、講演や新聞インタビューに積極的に登場し、憲法改正から北朝鮮外交まで安倍晋三のやり方に真っ向から異を唱えている。

この背後にあるのは安倍晋三降ろしを狙った自民党長老たちの派閥横断的な連携だ。細田派の閣僚経験者は「誰が安倍晋三に引導を渡すか」が話し合われていると語る。

自民党のOB議員の間では総裁選での安倍晋三3選はありえないという意見は一致しているが、肝心の本人に退陣する気が全くない。問題はそんな安倍晋三を誰が説得するか。他派閥から『清和会(細田派)でやってほしい』と言われてOBの福田の一連の発言に繋がった」(細田派議員)

現職の大物からも、伊吹文明が「安倍晋三麻生太郎は道義的な責任が問われる」と声を上げ、自民党長老たちの包囲網ができているのだ。

それでも安倍晋三に退陣する素振りはないとわかると、“最終手段”が練られた。さる3月中旬、元衆院議長や総裁選に出馬経験のある三役経験者、元大臣ら出身派閥が違う数人の自民党有力OBが会合を持った。出席者の1人が語る。

小泉純一郎や福田の言葉はまだ寸止め。それでは安倍晋三には伝わらない。最終的には、首相経験者がそろって官邸に乗り込んで、国民に見える形で退陣勧告するしかないという意見も出た」


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Last-modified: 2018-05-04 (金) 13:23:56