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豊洲

豊洲(とよす)は、東京は江東区の地名。中央区の月島や晴海とは隣接しており、銀座からもそう遠くない位置にある。銀座からの所要時間は6分である。なお豊洲駅は東京地下鉄有楽町線とゆりかもめの乗換駅になっており、2006年のゆりかもめ開通と共に、大きく周辺は激変し、東京23区でも著しい人口増加率を示している。

恐怖の人口増加都市

江東区では近年、当局の見込みを超えた急激な人口増加が報告されているが、その増加率のほとんどは豊洲のものである。再開発が進んで交通網が整備されると、それこそ有象無象の馬の骨とも分からない連中が大挙して住み着き始めたのである。多くは新設されたマンションに住むことを望んでいるが、この人口増加率である、当局が企画していたより多くの人口がなだれ込み、プレハブの仮設住宅はおろか、公営施設への寝泊りなどはいい方で、青いテント、寝袋、犬小屋でも収容しきれず、道路を寝床として活用するような有様である。ヨハネスブルクではないがよく「ぐにゅっ」としたものを踏みつけることがあるが、だいたいそれは道路にあぶれた人々の肉の柔らかいところを踏みつけた感触である。

まるで「三丁目の夕日」のような高度成長期、それよりもいっそ、戦後闇市が立ったときのあの乱雑さそのものの光景が広がると言った方がいいかもしれない。この地に立つ多くの小学校や幼稚園では1クラス100人というイナバ物置並みの人口密度が維持され、学期ごとに30人は他所からの転入者が居ると言うから驚きである。この地をつなぐ有楽町線には復員兵のようなビジネスマンが狭いホームに立ち並び、ゆりかもめは万年すし詰めでパンパンである。「それでも人々の目には希望に満ちていた」なんてことは口が裂けても言えないが、むやみやたらと未来に夢を馳せ、どうにかなるさと楽天的なまなざしをしたカップルが、豊洲の恐怖の人口増加をものともせず、「ギシギシアンアン」と大声で夜の営みをしているのを聞くと慄然としたものを感じずにいられない。

少子化と高齢化に悩むわが国にあって、少子化について言えば、ここ豊洲だけは輝ける例外である。そのため内閣府付属少子化対策担当チームにより、ここ豊洲を「人口増加特区」に指定することが決定している。併せて少子化担当大臣は「夜の営み」の回数に応じて消費税の削減をこの特区に限って実施する方向だと言っている。そのため各家庭ではことをし終えた度に「正」の字を記録し、月に一回はレポート提出が義務付けられている。「少子化とわたし」というテーマで、今後の展望と反省がそのレポートに書き込まなくてはならないらしい。

アーバンドックららぽーとの罠

こうした急激な人口増加都市豊洲を目指す、計画性も将来の展望もない能天気なお花畑共のユルユルの財布を企業や営利団体が放って置くはずがなく、旧石川島播磨重工業の造船ドック跡地に建設されたのが、アーバンドッグららぽーとである。

この名の由来を確認しておこう。「アーバンドック」は「urban(都会的な)」「船着場(dock)」の複合語である。一説に本当は「アーバンドッグ」で「都会的な犬(urbandog)」であという説もあるが、これはほっといてもかまわない。しかし問題は「ららぽーと」である。「港」を意味するポート(port)とフランス語の「la」(英語で言うところの「The」にあたる)をくっつけたものだそうであり。「ら」を2文字続けたのは楽しい響きにする為、だとかホームページでは書いてあり、続いて「ほら、そのおかげで一度聞いたら忘れない名前になったでしょう?」と説明が付け加えられている。そんなに「ら」を続けて楽しいのなら「らららぽーと」や「らららららぽーと」や「ららららら(中略)ららららぽーと」にすればよかったのに。そうしたら一度聞いたら「忘れない」だけでなく、耳にこびりついて忘れたくても忘れられない名前になったのに・・・・。ネーミングのセンスと言うのは不思議なものですね。

このららぽーとは豊洲の駅に程近くに建てられ、しかも未開拓地の多いこの地区にあっては、一際抜きん出た巨大建造物であり、事実上この地域の商業を牛耳っている。レインボーブリッジを望むことの出来る小洒落て小生意気なレストランに、あーばんなファッション・インテリア・雑貨の店が立ち並んでいて、銀座に行くのが面倒くさがる豊洲周辺の家族連れやカップルに受けている。また「キッザニア東京」や、ユナイテッドシネマ豊洲といった娯楽施設も整っており、春画で有名な「UKIYO-e TOKYO」の展示もハァ、ハァ・・・・しながら観ることも出来る。言うなれば一度来ると二度三度来たくなるという麻薬にも似た常習性の高い場所なのである。

特に「ガキ帝国」の異名を持つ「キッザニア東京」の人気は高く、ここに、ガキども、もとい、お子様たちが惹きつけられる様子は、ハーメルンの笛吹きに引っ張られていく間抜けなネズミの大群のそれにも匹敵しよう。なにしろ確認できるものだけでも、空港・ハンバーガーショップ、デザイン教室、料理教室、食品開発センター、ボトリング工場、お菓子工場、テレビ局、警察署、銀行、病院、新聞社、デパートとあらゆる業者が揃っており、ガキめら、もとい、チビっ子たちはその業種の仕事を楽しみながら体験できると言う寸法である。大変な人気があり、キッザニアめがけてガキのみなさんが、何のためらいもなく、おっさんおばちゃん、ジジババを蹴り倒して突進して行く。これもキッザニア入り口で見られる微笑ましい光景である。

しかしこれも味気ない話なのだが、「人口増加特区」の少子化対策の一環なのであり、子供たちが無邪気に遊んでいる背後に抜かりない当局の思惑が交錯していることを見て取ることが出来よう。すなわち子供たちをなんとかして「NEET」にさせまいとする親と、少子化で国力減衰に危機感を強めた当局の考えが一致して実現して出来たのがキッザニアなのだといえようか。おおくのセクションはスポンサーとして各企業が出資していることに注目されたい。

その一方こうしたバラ色の未来を与えるだけでは、子供はこの世の苦しみ、世知辛さ、無念さをいくつになっても覚えないという観点から、現在あるセクションのほかにオプションとして、「上司のいじめ」、「安酒場での痛飲」、「社宅住まいの居心地の悪さ」、「日曜日出勤」、「クレーマーへの対処」、「にだまされた」、「オヤジ狩りに遭う」、「NEETから失業者そして無職転落」などのシブいセクションを設け、わが子を千尋の谷に突き落とすべきだと言う考えもある。こうした意見に耳を傾け、いずれは人生の浮沈を凝縮した「人生ゲーム」セクションを作る予定だと、関係者は語っている。

ところでキッザニアには独立した通貨が用いられているが、実はこれは国際通貨としての「円」が暴落した際の通貨の予備として備蓄されているものである。ここでガキの諸君が一生懸命働いた労働賃金が未来の日本を救うための資金にになるのだから、親が貯金を名目に搾取する「お年玉預金」などよりも、はるかに堅実な経済システムといえよう。入場料がこども(4歳~15歳) 3000円に対して、大人(16歳~)2000円という、ガキの方が料金が高いというのも、そうした意味があるのである。 「子供は未来からの留学生」とか何とかホザいている教育関係者がいるが、これは間違っている。子供こそは「(親の)未来への担保」であり、「(親の)将来のための設備投資」なのである。

ガスの街・豊洲

豊洲は「人口増加特区」と言われているが、実際はこのあまりに増えすぎた人口は「国家機密」の名の下で実験動物、言うなれば「モルモット」のように使いまわされているのではないかと言う疑惑が持ち上がっている。というのも東京都で排出された数多くの瓦礫やゴミがこの地域のゆるい地盤をなしている可能性があるのである。この地域の土壌検分報告によれば、関東大震災後の燃えカスが最下層にあり、その上を覆うように東京大空襲で流れ着いた有機物が重なり合い、その上に東京ガスの工場があった時代のよくわからない物質が積まれ、まるでそれを封印するかのようにアスファルトの地面が広がっているのである。

そうした経緯を知ってか知らずか、豊洲の駅の近くに「ガスの科学館」がある。別名「がすてなーに」というオヤジギャグも真っ青なトンでもネーミングだが、この優しそうな感じにだまされてはいけない。東京ガスのガスの後始末が悪かったらしく、今でもあちこちで間欠泉のようにガスが噴出している。特に東京ガスのタンク跡地からは、納豆の腐ったような、くさやが痛んだような、シュールストレミングそのままのような、腐った卵に硫黄をぶっ掛けてスカンクが屁でもこいたような、鼻がよじれそうなニオイが常時横溢している。そのニオイに微量なシアン・ベンゼン・砒素が検出されたのだというから、さあ大変。

この情報が公開されてからは、豊洲住民は異常にニオイに敏感になり、迂闊に自宅で音つきで屁でもひりだそうものなら、緊急サイレンが鳴って近所の住民が「うわっ!毒ガスだ!」駆けつける事態となっている。あわせて豊洲のガキめらはよくガスマスクをかぶって登下校を行っているが、面白くてそうしているわけではなく、これは「毒ガス」を恐れる親心の現われなのである。ガスマスクに、手作りアップリケがしてあり、所属小学校と児童の名前が書いてあるなんて、おそらく世界中探してもここの小学生にのみにしか見られない現象であろう。

更に驚くべきことは、この異臭のする地域に2012年をメドに、築地市場の機能を移転した豊洲新市場をおっ建てるというのだからおったまげる。築地市場を愛する関係者にはこの地への市場の移転反対を表明する者も数多くいるというが、それより何よりこのニオイである。新鮮な魚が水揚げされたとしてもこのニオイでは、瞬く間に魚が黄色く染め上げられてしまうことは必定である。いっそ「臭い魚」や「傷んだ魚」、あるいは「フグの毒の部分」や「中国産の七色の川から産出したお魚」あたりを扱う特別市場にしてはどうか、という案も出ている。しかし現実問題として都民の健康を考えると新市場の運営を考えるのは難しい、とさかなクンがポツリポツリと語っていたそうである。

国家機密だらけの有楽町線

このようにガスの件ひとつとってみても、この街には「国家機密」の影がチラチラ見え隠れするのである。さらにこの街に「国家機密」ないし「国家的規模の大陰謀」を髣髴させるのが、言わずと知れた「走る国家機密」とも言うべき東京地下鉄有楽町線の存在である。詳細は有楽町線の項目を見ていただきたいが、改めてその疑惑の駅を列挙すると背筋が寒くなるばかりである。

これを見て有楽町線がビジネスマンや学生さんを運ぶだけの路線だと思っているあなたは今すぐにでもの修理か交換を頼んだほうがよいだろう。ちなみに豊洲の役割は、「人口増加特区」による人間モルモット実験、キッザニアでのガキ傭兵軍団の育成、がメインではなく、東京湾から攻め込む侵攻勢力に対抗して、埋立地に埋蔵されたガスに引火させて、最終防衛ラインを死守することにある。その際には各駐屯地から有楽町線に軍事物資が積み込まれ、豊洲のガス地帯で爆破するように指令が下されることになるだろう。

ちなみに近年、ゆりかもめと有楽町線が豊洲で接続駅となり、池袋乙女ロードを根城としている腐女子軍団が、ゆりかもめを通じてビッグサイト方面に流れているらしいが、それにも気をつけたほうがよいだろう。腐女子にまぎれて国家機密の指令を受けたエージェントがこの界隈で暗躍しているらしい。それにつけてもエージェントでありながら、オタクのフリまでしなければならないとはご苦労なことである。

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Last-modified: 2019-10-29 (火) 00:38:25