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2議員の照会認める 文科相「添削は2カ所」

文部科学省前川喜平の授業内容について名古屋市教育委員会に報告を求めた問題で、林芳正は20日の閣議後記者会見で、事前に自民党の池田佳隆と赤池誠章から複数回照会があったと認め、池田の添削で質問項目を2カ所修正したことを明らかにした。一方で「問い合わせや質問の修正は省の主体的な判断で行った。議員の指示ではない」と述べ、教育への政治家の介入にあたらないとの見方を示した。

林によると、中日新聞が前川喜平の市立中での授業を報じた2018年2月17日、自民党文科部会長の赤池から文科省の藤原誠に「内容を確認してみてはどうか」と連絡があり、2018年2月19日に文科部会長代理の池田から記事の提供を受けた。文科省は市教委に電話で授業内容を確認し、2018年2月20日に赤池、同22日に池田に報告した。

2018年2月1日に市教委に授業の報告を求めるメールを送信する直前、池田に質問項目を見せ、2カ所についてコメントされたのを「参考にして修正した」という。見せた理由について林氏は「記事の提供を受けるなどの経緯の中で丁寧に対応した」と説明したが、林が池田のコメントを受けて質問を修正したと報告を受けたのは、この問題が明らかになって4日後の19日だった。

林は「与党として意見を申し上げることはよくある。最終的には行政が判断することだ」と述べ、両氏とのやり取りは省の判断に影響はなかったとの認識を重ねて示した。

赤池は圧力否定

赤池は2018年3月20日午前の自民党文科部会終了後、報道陣の取材に応じ「法令違反をしたが正式な授業で話すのに問題はないか確認した」と説明し、「各省庁に照会して事実確認を求めるのは日常業務の一環。圧力に当たらない。ただ、もう少し慎重にすべきだったところもある」と述べた。

赤池によると、2018年2月17日に池田から前川喜平の授業の記事への意見を求められ、藤原にショートメッセージで、授業に問題がないか確認した。文科省が市教委に報告を求めたメールの内容を2018年3月2日に知り「誤解を招きかねない」と高橋道和に電話したという。

池田は2018年3月20日の文科部会を欠席した。2018年3月19日に赤池と電話で話した際には、質問事項について「(文科省に)一切、指示はしていない」と話したという。赤池は「池田と文科省のやり取りは2回。執拗(しつよう)に複数回の圧力をかけるようなやり取りでない」と述べた。


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Last-modified: 2018-04-29 (日) 12:27:34