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どの口で「信頼回復」? 耳を疑う安倍晋三麻生太郎“居直り”答弁

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盗っ人猛々しい妄言だ。財務省が森友文書の「書き換え」を認めて以降、安倍晋三麻生太郎は「信頼回復に向け、最大限努力する」と繰り返しているが、耳を疑うしかない。

2018年3月14日の野党不在で開かれた参院予算委員会の集中審議でも、安倍晋三は「信頼回復に向け組織の立て直しに取り組んで欲しい」と麻生太郎続投の意向を強調したが、おいおい、あんたらは公文書改ざんで信頼をおとしめた行政のツートップではないか。

丸々1年も立法府を騙し続けたことは、議員を選んだ主権者たる国民を欺いたのと同じ。民主主義の根幹を破壊する未曽有の不祥事の監督責任を取り、この政権は総辞職が当たり前だ。

ところが、安倍晋三麻生太郎責任を負わず「自分たちで信頼回復」とは破廉恥な答弁だ。この2人が国民ア然の居直りを続ける限り、信頼回復なんてできやしない。そのことは、とうに国民も見透かしている。

そもそも麻生太郎は5年以上も財務相を務めている。在任期間は今年2月に、トップだった宮沢喜一の1874日を抜き、戦後最長記録を更新中だ。これだけ長々とトップに君臨してきたのに、麻生太郎は本省の理財局で決裁文書14件、約300カ所に及ぶ改ざんに手を染めていたことを「知らなかった」とヌカすのだ。

記録を塗り替えるほど大臣のイスに座っていながら、省内のガバナンスをちっとも利かせられなかったと認めたわけで、麻生太郎は自ら無能の看板を掲げたようなもの。こんなマヌケな大臣に「組織の立て直し」なんてどだいムリな話で、それを命じる安倍晋三安倍晋三だ。

著述家の菅野完は自身のツイッターで、〈「逆上がりできない子供に大車輪を命じる」ぐらいアホよね〉と皮肉ったが、まったくだ。この政権は完全に狂っている。

■手下を悪玉に仕立て上げる卑劣な手口

麻生太郎は口を開けば「佐川宣寿が」「佐川宣寿が」と呼び捨てで連呼。自らの責任を棚上げし、当時の理財局長だった佐川宣寿に押し付けようとしている。

2018年3月14日の集中審議でも麻生太郎は責任転嫁に必死。改ざんの動機について、「佐川宣寿の答弁と資料の間に齟齬や誤解を招かないことが主たる目的で、偉い方々を忖度したわけではない」と言い切った。あからさまなトカゲの尻尾切りで、ホント仰天の卑しさだ。

とうとう与党も焦点の佐川宣寿の国会招致を容認したが、佐川宣寿を国会に呼んだって、語る内容はタカが知れる。大阪地検の捜査を盾に「刑事訴追の恐れがある」とかホザいて、核心部分は何も語らないのがオチだ。

前代未聞の改ざんを公表して以降、財務省の「余罪」が続々報じられているのも、怪しい。余罪とは国交省から2018年3月5日に改ざん前の文書の写しの提供を受けながら、2018年3月8日の国会報告で開示しなかったこと。既に3年前にも森友文書の一部を削除していたことなどだ。果たして情報のネタ元は誰なのか。

「誰のリークかは定かではありませんが、思い浮かぶのは財務省を悪玉に仕立て上げたい人物です。財務省の隠蔽体質や公文書の改ざんの横行など、ネガティブな印象が強調されて得をするのは誰か。そう考えれば余罪情報の背景はおのずと見えてくるはず。佐川宣寿の招致容認も、国会の場で『すべて私の指示です』と言わせるためのセレモニーかも知れません」(法大名誉教授・五十嵐仁=政治学)

佐川宣寿財務省改ざんの全責任をおっかぶせて結局、安倍晋三麻生太郎の関与はウヤムヤ……。そんな謀略官邸の悪辣シナリオが透けて見えるが、さあ、国民はもう騙されるものか。

交渉記録に残された現場の悲痛な叫び

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一連の森友疑惑の核心に安倍晋三夫妻がいることは、もう国民は感づいている。2018年3月14日の集中審議で、安倍晋三は「書き換え前の文書を見ても、私やが関わっていないということは明らか」と断言したが、無駄な抵抗だ。むしろ文書を読めば、安倍昭恵の関与が色濃くにじみ出ているのだ。

改ざん文書14件のうち、最終決裁権者が財務省理財局次長だったのは1件のみ。残る全ての最終決裁権者は近畿財務局内でとどまっていた。実は財務省の本省が決裁を担当したのは、交渉経緯に安倍昭恵の記載が出てくる文書だけなのだ。

問題の文書は、2015年4月30日に森友学園への国有地貸し付けに関する「特例処理」を認めたもの。「これまでの経緯」として、2014年4月に森友側が当時の籠池泰典安倍昭恵が現地で並ぶ写真を提示し、「安倍昭恵を現地に案内し、安倍昭恵からは『いい土地ですから、前に進めて下さい』とのお言葉をいただいた」と伝えられた旨が記載されている。

また、産経新聞のネット記事を引用して安倍昭恵が森友学園を訪問した際、「学園の教育方針に感涙した旨が記載される」とある。

しかも、近畿財務局は安倍昭恵写真を見せられてから、35日後に態度を一変。それまで乗り気ではなかった土地取引について、森友側の2つの要請を受諾し、売却を前提とした貸し付けという異例の契約にも「協力させていただく旨を回答」との記載が出てくる。

さらに、安倍昭恵が森友学園で感涙した記事が掲載された翌日には、近畿財務局が森友学園を訪問。「国の貸付料の概算額を伝える」と記されてある。佐川宣寿が国会で散々否定した「事前の価格交渉」の始まりだ。

安倍昭恵に関する記載の直後、必ず交渉の大きな分岐点を迎える記載があるのは偶然なのか。

■政権維持だけが目的の前代未聞の権力亡者

ちなみに、「これまでの経緯」によると、近畿財務局は国会議員4人の秘書の貸付料値引きの口利きを全て突っぱねてきた。やはり異例の土地取引に至った経緯には、籠池泰典の戦前回帰の教育方針にホレ込んでいたファーストレディーの存在が、重荷となっていたのではないか。

削除された「本件の特殊性」という言葉も含め、文書からは現場の悲痛な叫びが聞こえてくる。ハッキリと記さないまでも、安倍昭恵の存在によって行政がネジ曲げられたという訴えがヒシヒシと伝わってくるのだ。前出の五十嵐仁はこう言った。

「この期に及んで、安倍晋三が『被害者ヅラ』なのは理解できません。仲間内で甘い汁を分け合う数々のアベ友疑惑を見ても、森友疑惑や公文書改ざんの核心に安倍昭恵がいるのは明らか。居直りを決め込んでいることに、国民は皆、驚き呆れていますよ」

「まさに権力者の最後の悪あがきです」と言うのは、政治評論家の森田実だ。こう続けた。

「歴史上、権力者の多くは『最後まで自分だけが生き残ればいい』と、醜悪な行動を取ってきました。悲惨だったのは、先の大戦後です。無謀な作戦を命じた陸軍の司令官は生き残りを図り、戦闘や捕虜虐待の責任を押し付けられた部下たちは、B級、C級戦犯として、現地で処刑されました。そのおぞましさは、改ざんの責任を財務省になすりつける今の政権の姿に重なります。財務官僚が一局長を守るために、あれだけ大掛かりな改ざんを実行するわけがありません。生き残りのためなら何でもアリの悪党が政権を担い続ければ、さらなる恐ろしい事態を招くだけ。モラルの底が抜けた国は、滅びゆく運命なのです」

こんな権力亡者どもに依然として腰が引け、証拠隠滅の改ざんを「書き換え」と表現するメディアもあるから許し難い。卑しい悪党どもに、これ以上、手を貸してどうするつもりなのか。この政権が望んでいるのは自分たちの保身だけ。信頼なんてクソくらえなのだ。もはや政権維持だけが目的化した世紀の浅ましさの我利我利亡者の存在こそが、前代未聞だ。国民は敢然と鉄槌を下さなければいけない。


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Last-modified: 2019-10-28 (月) 12:23:53