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ロボット

ロボット(英語: robot)とは、与えられた目的を実行する機械の総称である。ただし、全ての機械がロボットと呼ばれる訳ではない。略称のロボは主に複合語で用いられる(ex. メイドロボ)。創作作品上では人型機動兵器や巨大人型ロボット兵器がロボットとしてよく登場する。まれにロボトとも表記される。

曖昧さ回避

概要

ロボット(robot)という言葉は、現チェコの作家カレル・チャペックの1921年の戯曲『R.U.R』で使われたものが最初である。造語したのはカレルの兄で芸術家のヨゼフ

robotの綴りは「(農奴制下の)義務強制的な労役」「強制労働者」という意味のチェコ語ロボタ(robota)に由来する単語として造語されたとされている。

なお、本作に登場するロボットは今日の定義によれば、人工培養技術を核心にして工業的に構成されたバイオロイド(有機体で構成された人造人間(アンドロイド)の一種)となる。

現在の工学上のロボットの定義では「目標・目的を与えた際、自動で与えられた目標・目的を実現する機械」とされており、必ずしも人型である必要はなくなっている。

また、この定義によって仮に人型であっても、人間が操作する必要があるものはロボットとは呼べない。

人気アニメ『機動戦士ガンダム』などに登場するロボットにおいても、人間が操縦するものは(工学的には)厳密にはロボットではない。『ガンダム』作中でこれらロボットを指す「モビルスーツ」という言葉が使われているのは、この前述の定義を作者が知っていた為らしい。

ただし、基本的にはが操縦するが自律稼働も可能なタイプのロボット(フルメタル・パニック!のアーム・スレイブなど)もある他、が操縦するタイプのものでも何らかの自動補正を行っている場合が多いので、その境界は非常に曖昧である。

ロボットの種類(現実に存在するもの)

車輪型ロボット

車輪を用いて移動するロボット。一見ロボットというイメージからはかけ離れているが、前述のように「自動で目標を達成できる」、すなわち、与えられた目標地点まで自動で移動することができれば、これも立派なロボットであるといえる。

基本的に二次元の動きがメインである為、後述するようなロボットに比べて製作は容易。

代表的な例としては、家庭用のお掃除ロボットや災害現場用のロボットなどがある。

マニピュレーター

マニピュレーターという単語に聞き覚えのない方には「腕型ロボット」と言えば思い浮かべやすいと思われる。

マニピュレーターは人間の腕の動きを模したロボットであり、基本的にその構造も人間の腕の構造と酷似している。

ただし、後述するように完全に人間の動きを再現するには、次元数:3+向き:3の6自由度系での制御が必要となり、その軌道方程式は想像以上に複雑である。例えば「腕を持ち上げて止める」という動作でも、実際には自重で落下しようとするのを常にモーターを駆動させて支えなければならない。

産業用ロボットの多くがこの形である為、ロボットの中でも最も研究・開発が進められている分野である。

また人型ロボットの腕部はマニピュレーターになっている事が多い。

ヒューマノイドロボット

ヒューマノイドとは、日本語で言えば「人間っぽい」「人間もどき」を意味しヒューマノイドロボットで人型のロボットを指す。代表例はホンダのASIMO

人間の動きを模したロボットであるが、人間の動きを再現するというのは想像を遥かに超える技術が必要となる。 特に歩行動作については、我々人間は普段何も意識せずに行っているが、常時必要なバランスの調整などを計算式で表し、尚且つそれをコンピュータで処理させると言うのは至難の業である。

しかし、人間社会において一番適合しやすいのは人型ロボットである為(人間用に作られた住宅などの施設内で行動可能であり、人間用に作られた道具などが使え、人間の生活や仕事の場で人間と一緒に行動できることから)、福祉用ロボットなど将来、社会に普及することを目的とするロボットは人型であることが最も望ましい。

福祉・介護用の分野と軍事分野では、人型ロボットとは別のアプローチとして人間が体に装着するタイプの動力外骨格(パワードスーツ)の研究開発も国内外で進められている。

ロボットを作るには

ロボットの製作にはロボット工学の知識が必要となるが、このロボット工学という学問は非常に多くの分野から成り立っている。

ロボット工学を扱うには最低でも次に挙げるような分野の基礎を十分に理解している必要がある

上記のような知識が必要になり、複雑なロボットの製作は様々な分野の専門家が集まって共同で作業を行うことも多い。

ロボットの制御

ロボットの動きの制御は、モータへかける電圧や駆動部への油圧を調整することで行う。

ただし急激に電圧値や油圧を上げるとロボットの動きが安定せず、最悪暴走や故障にも繋がる為、実際の設計では加速度を考慮しなければならない。

その為ロボットの軌道方程式は微分した際に加速度が二次関数的(徐々に加速・減速していく)となる、3次関数以上の式で与えなければならない。また人間と同様の3次元の動きを実現するには、先述したように最低でも6自由度系で計算を行う必要がある。

ちなみにロボットは常に1000分の1秒で行動を判断しているが、人間は判断してから行動に移るまでの間に約0.2秒が必要。なのでロボットが暴走した場合、人間はほとんど避ける事が不可能である。

その為、実際には暴走する1歩手前の段階で安全装置を設けておくことが一般的である。

関連項目

※個別のロボット等に関する記事については以下の一覧記事や該当する作品・カテゴリの一覧記事を参照。

関連リンク


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Last-modified: 2019-10-28 (月) 12:38:22